ストーリー

 

 地球とガミラスとの戦い、そしてガトランティスとの戦いも無限の時を刻む宇宙の広がりの中では、束の間の混乱にしか過ぎなかった…
ガトランティスの本拠地、帝政ガトランティスは静かに侵攻を進め、宇宙を席巻していた。


 時に西暦2202年、地球はコスモリバースシステムによりかつての青い姿を取り戻し、ガミラスとの間には和平条約が結ばれ、共に復興を進めていた。
ある日、地球・ガミラス連合艦隊による第8番浮遊大陸奪還作戦の最中、古代たちは謎のメッセージを受けた。
「古代、ヤマトに乗れ!」
それは紛れもなく、亡きヤマト艦長“沖田十三”の姿であった。
地球に帰還後、古代は真田たちに謎のメッセージについて疑問を持ち掛け、ヤマト乗組員は皆そのメッセージを観たと話す。ただユキ一人を除いては…


 地球連邦政府は復興と名ばかりに、裏では波動砲艦隊計画を進めていた。それはスターシャとの約束を反故にするものだった…
その姿勢に古代たちは困惑していたが、メッセージによって使命を思い起こし、地球連邦政府への反逆覚悟でヤマトと共に再び旅立った!!


 彼らを見送るのは突き刺すような視線だけであった。そして、冷ややかな目を向け続ける陰…
この愛は宇宙を壊す―


作品概況

 2017年2月25日より全26話を七章に分け、劇場上映した先行上映(2019年3月1日最終章上映)と2018年10月6日からテレビ放送(翌年3月30日最終回放送)された『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』『宇宙戦艦ヤマト2』を原作とするリメイク作品である。
通称:「2202」「ヤマト2202」「さらばリメイク」等

後に、総集編として『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』(通称:「2202総集編」「ヤマトという時代」)が2021年6月11日に上映された。

尚、先行上映版において3chサラウンド音響が音響監督の吉田知弘氏によって特別に創られ、採用されていた。こちらの3chサラウンド音響は『劇場上映版「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」Blu-ray BOX(特装限定版)』〈BCXA-1560〉にて鑑賞可能である。


 本作『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』は、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』『宇宙戦艦ヤマト2』を原作とするリメイク作品であり、前作『宇宙戦艦ヤマト2199』の続編となる。本作の続編は『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』

音楽概況

作曲:宮川彬良、宮川泰

編曲・指揮:宮川彬良

音響監督:吉田知弘

演奏:ヤマト2202オーケストラ(※『宇宙戦艦ヤマト2199』に対しの便宜上名称)

収録:2016年11月19、20、29、30日、12月02日、2017年、2018年
   2020年(『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト2202』

収録曲数:約110曲

■宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち
オープニング主題曲:宇宙戦艦ヤマト2202(『宇宙戦艦ヤマト2202』メインテーマ)
<作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 宮川彬良 / 演奏 - オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ>

オープニング主題歌:宇宙戦艦ヤマト2202
<作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお>

第一章、第七章エンディング主題歌:ヤマトより愛をこめて
<作曲 - 大野克夫 / 編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - 沢田研二>

第二章エンディング主題歌:月の鏡
<作曲・作詞 - S.E.N.S. Project / 歌 - テレサ(神田沙也加)>

第三章エンディング主題歌:君、ヒトヒラ
<作曲 - カワノミチオ / 作詞 - 有馬詩乃 / 歌 - ありましの>

第四章エンディング主題歌:CRIMSON RED
<作曲・作詞 - S.E.N.S. Project / 歌 - 星野裕矢>

第五章エンディング主題歌:ようらんか
<作曲・作詞 - S.E.N.S. Project / 歌 - ありましの with MayTree>

第六章エンディング主題歌:大いなる和
<作曲・作詞 - S.E.N.S. Project / 歌 - 山寺宏一>


■「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択
挿入歌:Great Harmony~for yamato2199
<作編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 吉元由美 / 歌 - 吉元由美>

エンディング主題歌:宇宙戦艦ヤマト2202
<作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお>

 

― 前作『宇宙戦艦ヤマト2199』音楽の要素に加えて、更なる宮川彬良氏による新たなヤマト音楽と、原作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』音楽の特徴であった実に38年ぶりのパイプオルガンによる収録が大きな特徴です。
本作の音楽は、「『宇宙戦艦ヤマト2199』音楽の再録」と「原作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の音楽を聴音して再録した楽曲」、「本作の為の新曲」という大きな3本柱となっており、前作と収録方式は大きく変わりありませんが、2本目の柱においては『宇宙戦艦ヤマト』音楽と『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』音楽の間を埋める創りとなっており、前作以上に単なる聴音とはなっていません。そういった意味で、原作の楽曲との聴き比べもより一層面白い事でしょう。

 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の音楽収録は放送前、放送途中に加えて、すみだトリフォニーホールでのパイプオルガンの収録と前作以上に贅沢な音楽収録となりました。
収録は前作と同様の方式を採っており、本作でもその魂は大いに音楽に息づいています。また奏者として宮川知子氏と宮川大典氏(父・宮川彬良氏)が参加されており、親子孫三世代によってヤマト音楽が紡がれた事も特筆べき点でしょう。
その他、『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち オリジナル・サウンドトラック vol.01』の為の新曲「宇宙戦艦ヤマト2202・新序曲」収録、そして『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』を音楽で綴った一大作品『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト2202』といった『宇宙戦艦ヤマト』シリーズで見られた本編以外の音楽作りという点も実現しています。

 本作のエンディング主題歌においては「ヤマトより愛をこめて」を除き、一貫してS.E.N.S. Projectによって創られ、より本編に沿った音楽作りがなされたのも特徴的です。「月の鏡」においては“テレサ(神田沙也加)”といった具合に『宇宙戦艦ヤマト』シリーズにおいて初のキャラクターソングという点も特筆出来る事でしょう。
オープニングでは、『宇宙戦艦ヤマト』テレビシリーズにおいて初の歌唱を使わない吹奏楽団によるインストゥルメンタルが採用され、演奏もヤマト音楽を2000年代から宮川彬良氏と共にずっと奏で、支えてきたオオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ(元:大阪市音楽団)がオープニングを飾っています。そして物語の後半には前作『宇宙戦艦ヤマト2199』でも行われたお馴染みささきいさお氏による「宇宙戦艦ヤマト」の新録が使用され、本作においては羽原信義氏によるアイディアの元全体を通じてリアレンジが施され、力強く前へ、前へと進むような本作に相応しいテーマに仕上がりました。


Copyright © 2012 ヤマト音楽集.

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