ストーリー

 

 西暦2191年、人類は地球外知的生命体と接触。
その地球外知的生命体(ガミラス)は地球に対し無差別攻撃を仕掛け、遊星爆弾によって大気は干上がり、大気は汚染され、遍く生命は死に至ってしまった…


 時に西暦2199年、地球は今、滅亡の危機に瀕していた。
長年に渡るガミラスとの戦争の最中、メ号作戦でイスカンダルの使者より受け取ったカプセルから、大気の汚染浄化するシステム“コスモリバースシステム”がイスカンダルにあるという事が知らされる。
国連宇宙軍はイスカンダルからの技術供与を受け、恒星間航行可能な宇宙戦艦ヤマトを完成させた!


 それは人類にとっての最後の希望であった。
故郷地球を後にして、未踏の大宇宙へとヤマトは今、飛び立つ!
遥か16万8千光年彼方、イスカンダルを目指して―


 抜錨!ヤマト発進!!
人類滅亡まであと365日―


作品概況

 2012年4月7日より全26話を七章に分け、劇場上映した先行上映(翌年8月24日最終章上映)と2013年4月7日からテレビ放送(同年9月29日最終回放送)された『宇宙戦艦ヤマト』を原作とするリメイク作品であり、『宇宙戦艦ヤマト』リメイクシリーズの記念すべき最初の作品である。
通称:「2199」「ヤマト2199」「リメイクヤマト」等

後に、総集編として作られた『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』(通称:追憶の航海)が2014年10月11日に上映、同年12月6日にはイスカンダルからの帰路途中(第24話と第25話の間)を描いた完全新作映画『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』(通称:星巡る方舟)が上映された。


 本作『宇宙戦艦ヤマト2199』は、『宇宙戦艦ヤマト』を原作とするリメイク作品。本作の続編は『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』

音楽概況

作曲:宮川泰、宮川彬良

編曲・指揮:宮川彬良

音響監督:吉田知弘

演奏:ヤマト2199オーケストラ(※コンサート2015の時に便宜上付けられた名称)

収録:2011年、2012年、2013年06月15日
   2014年10月11、30日、11月12日(『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』)

収録曲数:約200曲

■先行上映版
オープニング主題歌:宇宙戦艦ヤマト
<作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお>

第一章エンディング主題歌:星が永遠を照らしてる
<作曲 - 黒須克彦 / 編曲 - 市川淳 / 作詞 - 畑亜貴 / 歌 - 結城アイラ>

第二章エンディング主題歌:美しい地球を知る者よ
<作編曲 - 増田武史 / 作詞 - 畑亜貴 / 歌 - 美郷あき>

第三章エンディング主題歌:真赤なスカーフ
<作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお>

第四章エンディング主題歌:記憶の光
<作曲・作詞 - KOKIA / 編曲 - 伊藤真澄 / 歌 - KOKIA>

第五章エンディング主題歌:ヨーソロー ~星の海を越えて~
<作曲・作詞 - 影山ヒロノブ / 編曲 - 須藤賢一 / 歌 - 影山ヒロノブ>

第六章エンディング主題歌:R.I.P ~友よ静かに眠れ~
<作曲 - 福山芳樹 / 編曲 - 須藤賢一 / 作詞 - 影山ヒロノブ / 歌 - JAM Project>

第七章エンディング主題歌:愛の星
<作曲 - 吉木絵里子 / 編曲 - 藤間仁 / 作詞 - 水樹奈々、吉木絵里子 / 歌 - 水樹奈々>

劇中歌:銀河航路
<作編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 出渕裕>

劇中歌:永遠に讃えよ我が光
<作編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 出渕裕>


■テレビ版
オープニング主題歌:宇宙戦艦ヤマト
<作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 須藤賢一 / 監修 - 宮川彬良 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - Project Yamato 2199>

オープニング主題歌:Fight For Liberty
<作曲・作詞 - TAKUYA∞ / 編曲 - UVERworld、平出悟 / 歌 - UVERworld>

エンディング主題歌:愛詞
<作曲・作詞 - 中島みゆき / 編曲 - 瀬尾一三 / 歌 - 中島美嘉>

エンディング主題歌:Best of my Love
<作曲 - 楠野功太郎、玉井健二 / 編曲 - 玉井健二、百田留衣 / 作詞 - 田中秀典 / 歌 - 安田レイ>

エンディング主題歌:Distance
<作曲・作詞 - 高木洋一郎 / 編曲 - 坂本昌之 / 歌 - JUJU>


■追憶の航海
オープニング主題歌:宇宙戦艦ヤマト
<作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお>

エンディング主題歌:BLUE
<作曲 - 吉木絵里子 / 編曲 - 藤間仁 / 作詞・歌 - 水樹奈々>


■星巡る方舟
オープニング主題曲:宇宙戦艦ヤマト2199
<作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 宮川彬良 / ヴァイオリン - 葉加瀬太郎>

エンディング主題歌:Great Harmony~for yamato2199
<作編曲 - 宮川彬良 / 作詞 - 吉元由美 / 歌 - 平原綾香>

挿入歌:わかれ
<ドイツ民謡 / 編曲 - 宮川彬良 / 訳詞 - 岡本敏明 / 歌 - 東京混声合唱団>

 

― 本作の音楽特徴として、まずは何と言っても宮川彬良氏の起用です。父親は宮川泰氏で、親子による『宇宙戦艦ヤマト』音楽が新たによみがえりました。
本作の音楽は、まず「原作『宇宙戦艦ヤマト』の音楽を聴音して再録した楽曲」、「本作の為の新曲」という大きな2本柱となっています。厳密には『宇宙戦艦ヤマト』以外の『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ音楽から聴音して再録した楽曲も含まれますが、大まかには先述の2本柱です。
1本目の柱では、単なる聴音ではなくオーケストラ編成用にもアレンジ(『宇宙戦艦ヤマト』音楽の収録は小編成であった為)したものでより重厚な音楽に仕上がっています。また原作での楽曲をほぼ全て聴音の上、再録しているので聴き比べもまた面白い事でしょう。
2本目の柱では、『宇宙戦艦ヤマト』音楽には無かった要素やその延長線上の音楽を中心に、宮川彬良氏があらゆるミュージシャンと共に新たなヤマト音楽を誕生させました。特に完全新作映画として創られた『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』においては新曲の比重が大きくなるばかりでなく、宮川彬良氏の音楽が大きく“ヤマト音楽”として飛翔しました。更に宮川彬良氏が主題歌「Great Harmony~for yamato2199」を描かれた事も特筆出来ます。

 『宇宙戦艦ヤマト2199』の音楽収録は放送前、放送途中、そして完全新作映画『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』用の収録と多岐に渡りました。
原作『宇宙戦艦ヤマト』と違い、本作では70名以上からなる大編成での収録となりました。今日の主流である楽器毎の別録ではなく、『宇宙戦艦ヤマト』シリーズを一貫して行われた奏者一同会して録音する同録方式が採られました。またドンカマチック(通称:ドンカマ)といった器械を用いた一定のリズムを元に収録せず、指揮者自ら指揮をするといった拘りある味わい深い音楽を創り上げました。
完全新作映画『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』では、『宇宙戦艦ヤマト』シリーズのアニメーションにおいての初の全編を通じたフィルムスコアリング方式による作曲・収録となり、あらゆる面で挑戦すらも感じさせられます。

 本作から見られる主題歌のヴァリエーションにおいては今日見られるレコード会社とのタイアップ要素も関わっていますが、「真赤なスカーフ」へのアンサーソングとして創られた「星が永遠を照らしてる」や、新たなヤマトのオープニング主題歌として創られた「Fight For Liberty」等といった具合に、それだけにとどまらない創りも多く見られます。
本作は元より、特に宮川彬良氏によるヤマト音楽への貢献は著しく、ヤマト音楽の魅力を発見し、それを多くの人々へ言葉や音楽として分かりやすく発信した事も、2012年11月10日に舞浜アンフィシアターで開催されたコンサート『宇宙戦艦ヤマト2199 ヤマト音楽団大式典2012』を代表に言える事でしょう。
ヤマト音楽の魅力の再発見が出来るのではないでしょうか。


Copyright © 2012 ヤマト音楽集.

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