さらば宇宙戦艦ヤマト(2) 音楽メディア

音楽/BGM類


主題歌/挿入歌類


企画盤


音楽/BGM類

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集(CQ-7011) YAMATO SOUND ALMANAC 「1978-Ⅱ さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集」(COCX-37385)

○概況と解説

 1977年のアルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』の発表は、それまでの子供向きテレビ漫画レコードの常識を瞬く間に塗り替え、高年齢層を意識したアニメ特撮サントラジャンルの嚆矢と位置付けられている。その前作と人気を二分するのがここで紹介するアルバム『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』〈CQ-7011〉である。現在のタイトルは“音楽集”となっているが、これはドラマ編と区別するために後年付けられたもので、正式には上記タイトルが正しいとされる。LPの帯のみ“映画音楽集”と謳っているが、カセットテープも含め本体表記は見当たらない。
前作の大ヒットを受けて製作されたシリーズ初の劇場用新作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のオリジナル・サウンドトラックとして、1978年8月5日上映に先立つ8月1日に日本コロムビアより発売された。「序曲」(Tr.01)から始まる構成はまさに“さらば版交響組曲”と呼ぶに相応しいシンフォニー・アルバムとなっており、ほぼ映画の進行に合わた曲順はのちのシリーズの音楽集アルバムの基本となっている。音楽監督はもちろん宮川泰氏が続投し、魅力に満ちた新テーマ曲が数多く作られ、感動的な演出に大きく貢献している。
本盤に収録されている楽曲は、劇中使用を前提に製作されたオリジナルBGMとは別にレコード用として新たに録音されたものとなっている。オーケストラ編成の厚みを増して鑑賞用音楽として再アレンジされ、今作の代表的なテーマモチーフはほぼ網羅している。唯一の例外は「テレサのテーマ」くらいだろう。そのため本盤からの劇中使用は、もともと映画用劇伴で構成されている「WHITE COMET-白色彗星」(Tr.02)の一部と、土星空域の決戦に使用された「GATLANTIS-都市帝国(ガトランティス)」(Tr.10)の2曲に留まる。
本盤収録分は映画用劇伴の録音の合間である6月25日と7月2日の二度に渡ってレコーディングされている。パイプオルガン演奏による「WHITE COMET-白色彗星」(Tr.02)は6月22日武蔵野音楽大学のベートーベンホールにて収録された。


 ここで本盤収録曲を幾つかかいつまんで紹介することにしよう。 アルバム開巻を飾る「OVERTURE-序曲」(Tr.01)は本盤の聴き所を集めた物語性のある一曲で、前作以上により“序曲”然としており、超大作の風格を感じさせるナンバーである。本作の新曲に前作のメロディーを織り交ぜた構成がすばらしく、特に「都市帝国」と「ブラックタイガー」&「敵宇宙船の出撃」の掛け合いは見事だ。
「WHITE COMET-白色彗星」(Tr.02)は、パイプオルガンが奏でる重厚で荘厳な響きが圧倒的な存在感を表現している。劇中では冒頭の迫りくる白色彗星の描写に1分29秒もの間じっくり聴かせてくれる。何度も繰り返し使用されるので、本作を象徴する一曲であろう。現在では有名になったエピソードだが、宮川泰氏の長男・宮川彬良氏(当時16歳)が演奏している。クレジットされている志村拓生氏は武蔵野音楽大学の講師で足鍵盤を担当し、宮川彬良氏は手鍵盤を担当したとされる。
また前作『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』同様、一流ミュージシャン達による演奏がアルバムを盛り上げた。
「HERO’S HILL-英雄の丘」(Tr.04)は前作に引き続き宮下明氏のトランペットが切なく響かせる。
「I REMEMBER YOU-想人(おもいで)」(Tr.06)は劇中使用曲とは全く異なる印象となっており、川島和子氏のコーラスもより哀愁を帯びとものとなっている。編成もさることながら、調性が劇伴のニ短調からヘ短調に変わっていることが大きな違いだろう。本盤においての収録位置(LPではA面6曲目)に違和感を覚える方もおられると思うが、これはライナーの楽曲解説によるとテレサをイメージして作曲されたとの記述があることから、このような配置になったようである。同時にデスラー関連の3曲をAB面に分断させたくなかったためとも考えられるのだが、真相は不明である。
GATLANTIS-都市帝国(ガトランティス)」(Tr.10)では日本の音楽シーンになくてはならない名ドラマー村上“ポンタ”秀一氏のパワフルなドラムプレイを堪能できる。残念なことに本編のステレオ版ではドラムの出番が薄い「M-EX18(4) 戦いのテーマ」に差し替えられているので、BDやDVDでの視聴はぜひともモノラル音声の選択を推奨したい。
そして本作からピアノ奏者として羽田健太郎氏が起用されたのも大きなポイント一つだ。7月2日のセッションでの「GREAT LOVE-大いなる愛」(Tr.11)で情感溢れる演奏を披露している。実際は2月16日の郵便貯金ホールで催された『「宮川泰VS服部克久」ダイナミック・ハッピーコンサート』において既に奏者の一人として参加していた。以後、シリーズに欠かすことのできない重要な役割を果たす存在となっていくことはもはや説明不要だろう。因みにこのコンサートでは宮川彬良氏も本名の宮川晶名義で1曲だけピアノ演奏を披露している。このライブ録音は『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC 「1978-Ⅰ 宮川泰の世界~宇宙戦艦ヤマト~」』〈COCX-37384〉で聴くことができる。
本盤収録の各曲に仮タイトルが一部存在しており、当時の発売前の広告などで確認できる。また全国6都市を縦断した『オールナイトニッポン・スペシャル・ツアー シンフォニック・コンサート 宇宙戦艦ヤマト 音と映像ロマン』の「第2部 さらば宇宙戦艦ヤマト」において一部披露されており、そのパンフレットのセットリストには仮タイトルまま記載されていた。明確に異なっているのは以下の通りである。
「アンドロメダ」=「アンドロメダ誕生」、「想人(おもいで)」=「悲しみのテーマ」、「テレサよ永遠に」=「テレサ」、「デスラー襲撃」=「戦闘(デスラーの戦い)」、「デスラー孤独」=「デスラーのテーマ」、「都市帝国」=「白色彗星戦闘」、「大いなる愛」=「愛のテーマ」


 本盤の初CD化となる〈32C35-7530〉は1985年6月21日に『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』〈32C35-7529〉、『交響曲 宇宙戦艦ヤマト』〈32C35-7397〉とともに発売。ジャケットデザインもCD黎明期の頃の特徴である「コンパクトディスク」のロゴマークが一際目立つ。その後1989年4月の消費税導入後に価格表示が変更されている。
二度目の〈COCC-12228〉は1995年1月1日に過去のアナログ盤と一斉に復刻された。
2004年11月25日には『生誕30周年記念ETERNAL EDITION PREMIUM 宇宙戦艦ヤマト CD-BOX』〈COCX-33021~30〉の1枚としてTUNED CD仕様で発売。新たにマスタリングを施された。その後2012年2月15日に再プレスされている。
現時点での最新は2012年7月18日『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズの第1期発売分の1枚〈COCX-37385〉としてBlu-spec CD仕様で再発売。ハイレゾ配信を前提に改めてマスタリングされ、そのハイレゾ音源は2014年8月6日からmoraにて先行配信された。


 本作にとって不可欠な歌曲にも触れておきたいところだが、詳細は別項に譲るとして、一つだけ特記しておきたい。本盤では、ささきいさお氏歌唱による「好敵手」「テレサよ永遠に」と沢田研二氏歌唱の「ヤマトより愛をこめて」の3曲はすべてインストゥルメンタルとして再演奏されたものに差し替えられている。発売当初から未だに付きまとう問題だが、本盤に主題歌が収録されていないと嘆かれる方も少なくない。特に主題歌EPは本盤と発売日が同日だったのと、発売元が異なるため収録が困難だった事情がある。ここはコンセプト上、インストゥルメンタルアルバムであることをご理解いただきたいものである。


 本盤はアルバムランキング(1970年1月統計開始)ではアニメ映画サントラの売上歴代1位(38.6万枚)という驚異的な記録を持つ。2014年の『アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック』登場まで実に35年以上にわたって首位の座を守り続けてきたことは特筆に価しよう。
オリジナルBGMのリリースは、同年12月20日発売のフォノシート『宇宙戦艦ヤマト 主題歌・BGM集』〈FL-1001~2〉(徳間音楽工業 現:徳間ジャパンコミュニケーションズ)に譲ることになったが、アルバム全体の構成としては全シリーズ中最も高い完成度を誇る。ある意味では当時の“オリジナル・サウンドトラック盤”らしい伝統的かつ贅沢な趣に満ちているのではないだろうか。
ヤマト音楽初心者には迷わず本盤を薦めたいと思う。

 

○EX解説

「WHITE COMET-白色彗星」(Tr.02)を除き、BGMとは別にこのアルバムの為に新規収録された楽曲で構成されており、BGMの第6回目録音(1978年6月22日)と第7回目録音(1978年7月17月)の間に2日に分けて収録されている。
“BGMとは別にアルバムの為に収録する”というスタイルは、この作品を境に徐々に薄れていく―それは何を意味するのかは、様々なヤマト作品の音楽を聴いて感じ、またブックレット(解説書)を読んで是非確かめていただきたい。尚、本アルバムの収録曲は、本編使用としては少ないが、コンサート等での演奏元となる事が多い。
余談であるが、LPレコードのブックレット内にて本来アンドロメダの絵柄のところ、主力戦艦の絵柄となっていたり、「THERESA FOREVER-テレサよ永遠に」(Tr.05)の解説が訂正されているものが存在している。また2004年11月25日(再生産:2012年02月15日)発売の『生誕30周年記念ETERNAL EDITION PREMIUM 宇宙戦艦ヤマト CD-BOX』〈COCX-33021~30〉では、初回生産の修正がされていない状態の再現がされている。

 

○メディア/発売日/型番

LP 1978年08月01日(CQ-7011)

CT 1978年08月01日(CAK-662)

CD 1985年06月21日(32C35-7530) ※再マスタリング

CD 1995年01月01日(COCC-12228)

CD 2004年11月25日(COCX-33022) ※再マスタリング

CD 2012年02月15日(COCX-33022

CD 2012年09月19日(COCX-37385) ※再マスタリング

配信 2012年10月31日(COCX-37385

配信 2014年08月06日(COKM-32742) ※ハイレゾ

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
01 OVERTURE-序曲/【OVERTURE-序曲≪(さらば宇宙戦艦ヤマト)≫】 05′46"
02 WHITE COMET-白色彗星 04′27"
02-01 白色彗星≪(TYPE 1)≫ 01′29"
02-02 白色彗星≪(TYPE 2)≫ 00′41"
02-03 白色彗星≪(TYPE 3)≫ 00′32"
02-04 白色彗星≪(TYPE 4)≫ 00′36"
02-05 白色彗星≪(TYPE 5)≫ 01′08"
03 ANDROMEDA-アンドロメダ 02′35"
04 HERO’S HILL-英雄の丘 03′32"
05 THERESA FOREVER-テレサよ永遠に 03′29"
06 I REMEMBER YOU-想人(おもいで) 02′56"
07 DESLER ATTACKING-デスラー 襲撃 02′28"
08 DESLER LONELINESS-デスラー 孤独 04′08"
08-01 DESLER LONELINESS-デスラー 孤独≪(オーケストラ)≫ 03′28"
08-02 DESLER LONELINESS-デスラー 孤独≪(ギター)≫ 00′41"
09 DESLER THE RIVAL-デスラー 好敵手 03′01"
10 GATLANTIS-都市帝国(ガトランティス) 02′36"
11 GREAT LOVE-大いなる愛 03′16"
12 FROM YAMATO WITH LOVE-ヤマトより愛をこめて 04′09"

(Total: 42′23")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「音楽/BGM類」へ戻る↑

 

テレビオリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2(CX-7035) オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2(COCC-12870) オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2(COCX-33201)

○概況と解説

『宇宙戦艦ヤマト2』(以下、『ヤマト2』)は劇場用新作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)のテレビシリーズ化作品である。終盤のストーリー改変はファンの間で賛否両論を巻き起こしたが、のちの続編に繋がる大きな転機となったのは周知の通りである。本盤〈CX-7035〉は同作品初の音盤商品であると同時に『さらば』のオリジナル・サウンドトラックとしての側面を併せ持っている。これは『ヤマト2』本編で使用されたBGMが全て『さらば』用に制作された楽曲であるためである(旧作の流用曲とタイアップ曲を除く)。したがって『ヤマト2』においての新規録音曲は存在しない。
その構成は前作『テレビオリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART1』〈CX-7008〉に倣いブロック毎に区分されている。今回は新たにサブタイトルが用意され、「宇宙」「ヤマト」といった具合にそれぞれテーマ別にまとめられた。この構成スタイルは『テレビオリジナルBGMコレクション』シリーズの一部に見られる特徴で、テレビ用劇伴などで音楽メニューに沿ってテーマ別に録音していく形態に由来するものだ。劇中の使用頻度やストーリー順を意識せず、音楽的に完成度の高い曲や比較的演奏時間が長いテイクなどを優先して収録する傾向にあった。本盤はこれまでの交響組曲や音楽集などの趣とは明らかに異なっており、鑑賞を目的としない音楽素材を扱うという点では資料性を強く打ち出したマニア向け商品となっている。また前作同様に西崎義展氏プロデュースではないヤマトアルバムとなった(CD化の際にはクレジットされている)。発売は『宇宙戦艦ヤマトⅢ』放映終了後から半年後の1981年10月25日のことである。


『さらば』のために作られたBGMは、第1作『宇宙戦艦ヤマト』の楽曲と『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』をそれぞれアレンジした曲、及び新曲の二つに大別される。本盤に収録された楽曲は全て劇中使用を目的に制作されたものであるため、公開時にリリースされた『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』との重複はない。既にオリジナルBGMは『ヤマト2』放送中の1978年12月20日に発売されたフォノシート『宇宙戦艦ヤマト 主題歌・BGM集』〈FL-1001~2〉(徳間音楽工業 現:徳間ジャパンコミュニケーションズ)に6曲収録済みであったが、収録時間の関係からモノラルだったため、本盤において初めてステレオでの収録を果たしている。詳しくは「松本零士 音楽大全 Disc-2(EC-13)」の項をご覧いただきたい。
冒頭、「宇宙の静寂」(Tr.01)「宇宙の神秘」(Tr.02)の流れはアルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』を想起させる。下記「収録内容」でお分かりの通り、Mナンバーがそれぞれ「M-1(1)」「M-2(1)」と連番になっているのも興味深い。因みにMナンバー末尾の(1)は第1回録音分を意味する。これら『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』のアレンジ曲は第1回と第2回録音分に集中しているようだ。残念ながら前作にあった主題歌と副主題歌のTVサイズは収録されていない。
本盤最大の目玉はなんといっても「アンドロメダ」(Tr.30)の初収録であった。『さらば』『ヤマト2』両作品で使用されたオリジナルテイクとなっている。上記『宇宙戦艦ヤマト 主題歌・BGM集』にも収録されていなかっただけに喜びもひとしおだった。
その一方で些か腑に落ちない点もある。例に挙げると「デスラー戦法」(Tr.13)「ヤマト再会」(Tr.32)。熱心なファン諸氏ならご存知と思うが、前者の場合『ヤマト2』の劇中には“デスラー戦法”というセリフは出てこないし、後者に至っては、古代がヤマト改造の進捗状況を見に来ただけで再会といった感傷ムードはなく、もともとBGMもあてがわれていない。これらの曲名は『さらば』に準えた命名といえる。また「ヤマト勇ましく」(Tr.07)「愛の涙」(Tr.28)など『さらば』のみで使用された曲もあれば、「葛藤」(Tr.14)「追憶」(Tr.19)のように本編未使用曲も少なくない。後者がはたしてデスラー側のテーマなのかも甚だ疑問である。ライナーノートの曲目解説からも見て取れるように、使用例の大半は誤った情報を記載している。これらから導かれることは、アルバム構成者が『ヤマト2』本編の使用箇所の確認を殆ど行わなかったと推測できることだ。もっとも当時はビデオソフトが普及していなかったため、現在のように容易に確認することができなかったこともその一因であろう。なお、アルバム構成者は不詳である。
演奏は前作同様“ヤマト・スタジオ・オーケストラ”となっている。以前からこの名称にも疑問を覚える。コロムビア自社録音はコロムビア・オーケストラ名義であるのに対し、他社制作の音源に便宜上“スタジオ・オーケストラ”と表記していた。その中でもこの『テレビオリジナルBGMコレクション』シリーズに多く見られた。ヤマトと同様のケースとしては、『映画オリジナルBGMコレクション 怪獣王ゴジラ オリジナルBGM傑作集(上)』〈CX-7020〉『同(下)』〈CX-7021〉の演奏が“東宝スタジオ・オーケストラ”となっている。この名称はコロムビア独自のものでオフィシャルのものではない。のちに発売された『ETERNAL EDITION File No.2&3「さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち」』〈COCX-31154~5〉では“シンフォニック・オーケストラ・ヤマト”、『ETERNAL EDITION File No.4「宇宙戦艦ヤマト2」』〈COCX-31156〉では“ヤマト・スタジオ・オーケストラ”となっており矛盾が生じていたが、現在では『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズにおいて『さらば』『ヤマト2』の演奏は“シンフォニック・オーケストラ・ヤマト”名義に統一されている。


 本盤の初CD化は1995年9月21日に〈COCC-12870〉としてリリースされた。前作『テレビオリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART1』の復刻とCDオリジナル企画の『新たなる旅立ち』~『完結編』の4枚の全6タイトルが同時発売だった。劇場版作品が加わったことによりシリーズ名から「テレビ」が外されている。10年後の2005年5月18日にはリマスターとジャケットを変更し〈COCX-33201〉として再リリースされた。その際「宇宙戦艦ヤマト オリジナルBGMコレクション シリーズ②」と肩書きが変更されている。


 『宇宙戦艦ヤマト』はアニメ・特撮サントラブームの牽引役であったが、皮肉にも劇中使用されたオリジナルBGMのリリースに対しては最も後発となった。アルバムの完成度を高めた結果が裏目に出たといっていいだろう。正直なところ、当時手にするまでは待望の1枚であったが、前作ほどの感動を得ることはできなかったと記憶している。やはり『ヤマト2』でもなければ『さらば』でもない中途半端な印象を受けたことにほかならない。リアルタイムでテレビ放送をカセットテープに録音していた筆者にとってこのアルバム構成はいささか堪え難いものがあった。さすがに現在では『さらば』録音分のベスト盤的位置づけとして捉えることができ、味わい深く聴くことができるようになった。まさかこのフラストレーションが2001年の『ETERNALEDITION』シリーズの登場まで20年近くも続くことになろうとは思いもよらなかったが。

 

○EX解説

 まずは、下記「収録内容」にて当アルバムには記載のなかったMナンバーを掲載しているので、意識しながら聴いてみてほしい。例えば、「宇宙の静寂」(Tr.01)は「M-01(1)」となっている通り、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の音楽収録で最初に録音された楽曲だ。
ここで、上記解説にて触れられた『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のMナンバーについて、1つだけ詳しく触れておこう。パイプオルガン収録の第6回目録音もので、オーケストラと一緒になっているものがあるが、これは元々収録していたものにダビングした形となっている。「宇宙の脅威」(Tr.20)がその例だ。尚、ダビング前の楽曲は『ETERNAL EDITION File No.4「宇宙戦艦ヤマト2」』〈COCX-31156〉のTr.16-02や、『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅴ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part1」』〈COCX-37388〉のTr.43等にて聴くことが出来る。
「オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマトPART1(OB-01)」の項でも述べた通り、マザーテープリストナンバーがCD化後の『オリジナルBGMコレクション』シリーズより記載されているのも特筆出来る。
「デスラーのボレロ」(Tr.11)「幽閉」(Tr.15)は短編収録となっており、前者は『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅴ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part1」』〈COCX-37388〉のTr.22、後者は『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅵ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part2」』〈COCX-37389〉のTr.08等にて聴くことが出来る。

 後に、当アルバムのみにしか収録されていなかった楽曲は『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1974-1983 YAMATO MUSIC ADDENDUM」』〈COCX-39257~9〉にて再マスタリングされ、収録される事となったが、この際に改めて吉田知弘氏により楽曲解説が書かれたので、こちらも併せてチェックしてみてほしい。

 

○メディア/発売日/型番

LP 1981年10月25日(CX-7035)

CT 1981年10月25日(CAK-546)

CD 1995年09月21日(COCC-12870)

CD 2005年05月18日(COCX-33201) ※再マスタリング

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
01 宇宙の静寂/【M-01(1) 宇宙の静寂】 01′03"
02 宇宙の神秘/【M-02(1) 宇宙の神秘】 01′44"
03 イスカンダル/【M-28(2) イスカンダル】 01′41"
04 無限に広がる大宇宙/【M-07(1) 無限に広がる大宇宙】 00′59"
05 ヤマトのテーマ/【M-28(1) ヤマトのテーマ】 01′27"
06 ヤマト起つ!!/【M-27(2) ヤマト起つ!!】 01′27"
07 ヤマト勇ましく/【M-35(4) ヤマト勇ましく】 01′11"
08 ヤマトの闘い/【M-02(2) ヤマトの闘い】 01′06"
09 傷ついたヤマト/【M-03(2) 傷ついたヤマト】 00′58"
10 立ち上がれ!!ヤマト/【M-62(5) 立ち上がれ!!ヤマト】 00′40"
11 デスラーのボレロ/【M-20(2) デスラーのボレロ】 01′03"
12 瞑想/【M-20(2) 瞑想】 01′39"
13 デスラー戦法/【M-48(5) デスラー戦法】 02′30"
14 葛藤/【M-19A(2) 葛藤】 01′44"
15 幽閉/【M-49(4) 幽閉】 00′40"
16 好敵手Ⅰ/【M-EX17(4) 好敵手Ⅰ】 02′59"
17 古代とデスラーの友情/【M-50(4) 古代とデスラーの友情】 01′25"
18 好敵手Ⅱ/【M-25A(1) 好敵手Ⅱ】 01′21"
19 追憶/【M-24’(2) 追憶】 02′05"
20 宇宙の脅威/【M-24A(6) 宇宙の脅威】 01′48"
21 出撃と進撃/【M-63(4) 出現と進撃】 00′46"
22 彗星帝国艦隊出撃!/【M-20(1) 彗星帝国艦隊出撃!】 01′08"
23 戦いのテーマ/【M-EX18(4) 戦いのテーマ】 01′16"
24 彗星帝国大帝ズウォーダー/【M-24B(4) 彗星帝国大帝ズウォーダー】 00′35"
25 大いなる愛/【M-29(1) 大いなる愛】 01′58"
26 再会/【M-05(4) 再会】 01′29"
27 想い―星空の彼方に/【M-22B(4) 想い―星空の彼方に】 00′59"
28 愛の涙/【M-53(8) 愛の涙】 00′45"
29 愛のメロディー/【M-77B(5) 愛のメロディー】 01′56"
30 アンドロメダ/【M-03(4) アンドロメダ】 01′28"
31 ヤマトオープニングテーマ/【M-12(1) ヤマトオープニングテーマ】 01′28"
32 ヤマト再会/【M-04(2) ヤマト再会】 02′01"
33 テレサのテーマ/【M-36(7) テレサのテーマ】 01′14"
34 神秘のテレザート星/【M-31A(4) 神秘のテレザート星】 00′42"
35 テレサ愛のテーマ/【M-37-2(7) テレサ愛のテーマ】 02′20"
36 エンディング各種 03′40"
36-01 M-44(4) ≪ブリッジ ヤマト~アンドロメダ≫ 00′12"
36-02 M-09(6) ≪コード 白色彗星(パイプオルガン付き)≫ 00′13"
36-03 M-15(1) ≪誕生(前半パートA)≫ 00′26"
36-04 M-15(2) ≪L-1 ブラックタイガー(コーダ)≫ 00′15"
36-05 M-13(2) ≪H-2 敵宇宙船の出撃(コーダ)≫ 00′08"
36-06 M-32(2) ≪T-2 エンディング2≫ 00′14"
36-07 M-31(7) ≪作戦完了(TYPE A)≫ 00′26"
36-08 M-25(2) ≪T-3 エンディング3≫ 00′17"
36-09 M-26(2) ≪T-4 エンディング4≫ 00′14"
36-10 M-14(1) ≪エンディング ヤマト≫ 00′12"
36-11 M-15(4) ≪ブリッジ ヤマト≫ 00′18"
36-12 M-09(4) ≪コード 白色彗星≫ 00′12"
36-13 M-31(2) ≪T-1 エンディング1≫ 00′17"
37 真赤なスカーフ/【M-26(1) 真赤なスカーフ】 01′52"

(Total:55′07")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「音楽/BGM類」へ戻る↑

 

ETERNAL EDITION File No.2&3「さらば宇宙戦艦ヤマト」(COCX-31154~5) ETERNAL EDITION File No.2&3「さらば宇宙戦艦ヤマト」(COCX-31154~5) ETERNAL EDITION File No.2&3「さらば宇宙戦艦ヤマト」(COCX-31154~5)

○概況と解説

 2000年11月に発売された本盤は、劇中のデスラー総統の言葉を借りるならば、ヤマトファンがまさに“一日千秋の思い”で待ち焦がれていたアルバムであった。そう、この『ETERNAL EDITION File No.2&3「さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち」』〈COCX-31154~5〉によって当時のオリジナル・サウンドトラック盤『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』(以下、『「さらば」音楽集』)で為し得なかった劇中使用BGMの音盤化がついに実現したのだ。『ETERNAL EDITION』シリーズ(以下、『エターナル』シリーズ)の展開直前にリリースした通販商品『松本零士 音楽大全』〈GES-31170~9〉では諸事情により「組曲 さらば宇宙戦艦ヤマト」としての一部収録に止まったが、このうち「M-21(4) 安らぎ」(本盤ではFile No.2 Tr.11「ユキ」の1曲目)と「M-65A(8) ユキの最期」(本盤ではFile No.3 Tr.08「ユキの最期」の2曲目)の2曲はステレオ音源初収録だったこともあり、単独盤リリースへの期待を抱かせるには十分なインパクトを与えていた。初公開年から既に22年もの時が過ぎており、感慨深く聴き入ったファンは筆者だけではないだろう。
本盤は先に発売された『ETERNAL EDITION File No.0&1「交響組曲 新宇宙戦艦ヤマト&宇宙戦艦ヤマト」』〈COCC-31082~3〉に引き続き2枚組商品となったが、同シリーズで1作品の構成が2枚に分断されるのは本盤のみである(『宇宙戦艦ヤマト 完結編』も2枚組だが「宇宙戦艦ヤマト ファイナルへ向けての序曲(Instrumental Version)」とのカップリングのため各々独立した盤と捉える)。それゆえ、こののちリリースされる他の作品とはアルバムコンセプトが明確に異なっている。その最大の特徴として、劇中に流れたオリジナルBGMを新旧問わず使用順に余すことなく収録している。つまり本作のために制作された新曲に加え、前作のTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』のオリジナルBGMと1978年のアルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』(以下、『交響組曲ヤマト』)から流用された楽曲の全てを網羅しているのだ。更に劇中で幾度も繰り返し使用された楽曲はそれに沿って重複収録されている。当然ながら「白色彗星」に至っては本盤File No.3でリピートが4回に渡るため、音楽アルバムとしていささか聴きづらい面があるのは否めないだろう。また一部の曲は劇中サイズに近い編集が施されている。File No.3 Tr.14「二人の結婚式」の2曲目「RECOLLECTION-回想」などの既存盤収録の曲ならまだよいのだが、同盤Tr.12「超巨大戦艦の出現」の1曲目「M-71B(6)」のような初商品化楽曲は次曲との曲間をオーバーラップせずにフルサイズ収録してくれた方が望ましかったと思う。そのため良くも悪くも映画のダビング時におけるミックス作業前の素材音楽テープを聴いているかのような印象を与える。この当時、LDソフトのデジタル音声などに本編に同期した音楽素材を収録するといった仕様もあっただけに尚更のことであった。以上からこの試みは決して万人に受け入れられたとは言い難く、同じ劇場用新作の『ヤマトよ永遠に』『宇宙戦艦ヤマト 完結編』など『エターナル』シリーズで踏襲されることはなかった(もとより収録時間の限界もあったが)。


 ここで初音盤化曲を中心に簡単に紹介する。
File No.2 Tr.01「白色彗星」の1曲目「EX-1B(3)」は、映画冒頭の白色彗星の接近をパイプオルガンで表現している。てっきりSEと思い込んでいた方も少なくないのではないだろうか。残念ながらこの曲も劇中に合わせた編集が施されているためフルサイズではない。
同盤Tr.08「旅立ち」の1曲目は前述のアルバム『交響組曲ヤマト』「THE BIRTH-誕生」の流用ではあるが、シリーズ屈指の重厚感溢れる発進シチュエーションに相応しい選曲だ。同盤Tr.02「メインタイトル」の「OVERTURE-序曲」と並び、本作における『交響組曲ヤマト』の貢献度は極めて高い。劇中では浮上と同時に現れる主題歌のメロディーがテレビシリーズ第1作『宇宙戦艦ヤマト』のオリジナルBGM「F-1A 元祖ヤマトのテーマ(エンディング違い)」に差し替えられているが、ここでは「THE BIRTH-誕生」をフルサイズ収録し、続けてイントロを切った「F-1A 元祖ヤマトのテーマ(エンディング違い)」を収録している。因みに朝日ソノラマの『ソノラマエース・パピイシリーズ さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』〈APQ-6004〉のB面にドラマ「ヤマト発進!」としてこのシーンがほぼノーカットで収録されている。
同盤Tr.14「敗戦の艦長、土方」の1曲目「M-30(4)」は、のちの『宇宙戦艦ヤマト2』(以下、『ヤマト2』)でもお馴染みのナンバー。File No.2の目玉の一つといっていい。
続くTr.15「テレザート上陸作戦」の3曲目「M-33B(5)」『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち ドラマ編』(以下、『「さらば」ドラマ編』)の新録パートにステレオ収録されていたが、晴れて音楽を単独で聴けることになった。粗野な空間騎兵隊に重なるハープの音色が相反するイメージで面白い。
同盤Tr.17「デスラー総統」の1曲目「EX-8(6)」『「さらば」音楽集』に収録されていない「白色彗星」のパイプオルガンの音色が堪能できる。
ラストは「デスラー孤独」のBGM版となるTr.19「デスラーの死」。特に宇宙空間に身を投じるデスラーを描写した2曲目「M-51(7)後半」も待望の曲だった。『ヤマト2』『宇宙戦艦ヤマト 完結編』での流用も印象深い。
2枚目のFile No.3に移って、Tr.03「地球艦隊の反撃」の1曲目「M-54(4)」。小品だがヤマトのテーマに導かれる形で始まる「アンドロメダ」のバリエーション曲となっている。『ヤマト2』ではヤマトに合流したコスモタイガー隊の着艦などアンドロメダ以外のシーンにも使われた。
同盤Tr.06「都市帝国」の2曲目「M-63(6)」も長らく音盤化が待たれた曲。白色彗星の驚愕の正体を現したブリッジだ。現在視聴できるビデオグラムに収録されたステレオ版では『オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2』収録の「出現と進撃」が使われているが、劇場公開版であるモノラル版では本曲のパイプオルガンがその威容をより重々しく讃えている。なおモノラル版とステレオ版に対する言及は「ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC 1978-Ⅲ さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち BGM集(AL-02)」で触れたいと思う。
同盤Tr.10「突撃」の1曲目「M-11(2)」は、第1作のオリジナルBGM「H-2 敵宇宙船の出撃」のアレンジ曲。激化する戦闘の中、山本の死を曲中のアタックが非情にも盛り上げる。ここは音楽的演出が明確になっているモノラル版での鑑賞をお勧めする。
そして本アルバムの初収録曲群における白眉は、同盤Tr.13「永遠の生命」の1曲目「M-72′(5)」3曲目「M-72(5)」の「想人(おもいで)」のBGMバージョンにおいて他にないと思うのだが、いかがだろうか。本編をご覧になった方には多くを語る必要もないだろう。「大いなる愛」と双璧を成す名曲である。また本編に使用された新曲の中では川島和子氏による唯一のスキャット曲であることも付け加えておこう。
巻末のボーナストラックには未CD化だった『宮川泰の世界~宇宙戦艦ヤマト~』〈CQ-7006〉から「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」のライブ演奏4曲を収録している。


 本盤の曲名にはナンバーが付されている。これは映画製作時に振られたMナンバーである。一部では“ダビングナンバー”と称されるもので、物語の進行順にクレジットされているものだ。本来これとは別に録音時のMナンバーも存在する。既に「(テレビ)オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2(OB-02)」の項で一部紹介しているが、本項では『ヤマト2』との混同を避けるためにこちらを採用している。実は本来のMナンバーが発表されたのは後年になってからのことで、『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅴ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part1」』〈COCX-37388〉『同「1978-Ⅵ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part2」』〈COCX-37389〉ブックレット内の対照表で補足された。詳細は下記「収録内容」を参照していただきたい。
また曲名に関しては「仲間達」などいくつかの曲が『「さらば」ドラマ編』の曲名(厳密には曲ではないが)から採られているフシがあり、往年のファンはニヤリとさせられる。


 TUNED-CD仕様による初回発売は2000年11月1日。残念なことにFile No.2とFile No.3のCDレーベル面の図版、及びFile No.3のブックレット表紙の図版が逆版になっている。追加生産分から正しいデザインにランニングチェンジされたとみられる。2012年2月15日には他の『ETERNAL EDITION』シリーズと共に再生産された。これらは全てTUNED-CD仕様ではなくなっている。詳しくは「ETERNAL EDITION File No.1『宇宙戦艦ヤマト』(EE-01)」の項にて。


 本盤には沢田研二氏歌唱の主題歌「ヤマトより愛をこめて」は収録されていない。権利の都合上叶わなかったことによる。File No.3 Tr.16には『「さらば」音楽集』のインストゥルメンタル・バージョンを『「さらば」ドラマ編』同様1コーラスに編集したものがその代役を務めている。ボーカル版は前述の『松本零士 音楽大全』にて収録された経緯があっただけに悔やまれる結果となった。だがそれを差し引いても、本盤が『さらば』の音楽を完全再現した記念碑的アルバムであることは揺るぎない事実である。

 

○EX解説

 このアルバムは上記解説にて書かれている通り、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の音楽を完全再現した記念碑的アルバムであり、同作品の音楽入門盤としてオススメしたいアルバムだ。このアルバムの音楽だけで『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』を追体験できる。『ETERNAL EDITION』シリーズのブックレット(解説書)はカラー印刷が施されており、大変見やすく、分かりやすい。疑似ステレオやステレオ音源に関する記載もあるので、資料としても十分にもってこいだ。近年(2017年現在)は、残念だがコスト削減等によりカラー印刷や本編映像を載せるという事は無くなりつつあり、それを考えると豪華な内容だ。
下記「収録内容」では、映画製作時(〈〉内に表記)&録音時のMナンバーを併せて掲載した。ブックレット、また後年発売の『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅲ さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち BGM集」』〈COCX-37386〉において、映画製作時のMナンバーが曲名として記載されているが、これは「宇宙戦艦ヤマト2」のアルバムで採用されている録音時のMナンバーとは上記解説の通り、異なるので気を付けてほしい。また当サイトでは、共通である録音時のMナンバーを『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』収録曲の曲名として採用している。

DISC-2 File No.3のTr.16「ヤマトより愛をこめて」『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』より。

 余談であるが、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』収録の「白色彗星」とDISC-1 File No.2のTr.01「白色彗星」の同一部分(TYPE 1~4)を聴き比べてみると改めて編集した音源と分かる。滑らかな編集はこのアルバムならでは。

 

○メディア/発売日/型番

CD 2000年11月01日(COCX-31154~5

CD 2012年02月15日(COCX-31154~5) ※再生産

 

○収録内容DISC-1DISC-2

【DISC-1 File No.2】

Tr. 曲タイトル タイム
01 白色彗星 05′44"
01-01 〈M-01〉EX-01B(3) ≪迫り来る白色彗星(Slow Version)≫ 01′26"
01-02 〈M-01A〉白色彗星≪(TYPE 1)≫ 01′29"
01-03 〈M-01A〉白色彗星≪(TYPE 2)≫ 00′40"
01-04 〈M-01B〉EX-06B(6) ≪重い白色彗星≫ 00′58"
01-05 〈M-01B〉白色彗星≪(TYPE 3)≫ 00′32"
01-06 〈M-01B〉白色彗星≪(TYPE 4)≫ 00′36"
02 メインタイトル/【OVERTURE-序曲】 01′39"
03 新造戦艦アンドロメダ 01′45"
03-01 〈M-03〉M-44(4) ≪ブリッジ ヤマト~アンドロメダ≫ 00′13"
03-02 〈M-04〉M-03(4) アンドロメダ 01′28"
04 再会/【M-05(4) 再会】 01′29"
05 英雄の丘 01′27"
05-01 〈M-06〉M-06(4) 英雄の丘 00′48"
05-02 〈M-07〉D-3B ヤマト大エンディング 00′34"
06 謎のメッセージ 00′48"
06-01 〈M-08〉M-02(4) ≪ブリッジ 白色彗星≫ 00′22"
06-02 〈M-09〉M-11B(4) ≪ブリッジ サスペンス(TYPE B)≫ 00′20"
07 ヤマト廃艦 04′19"
07-01 〈M-10〉M-26(4) ヤマト廃艦 00′32"
07-02 〈M-11〉RECOLLECTION-回想 02′00"
07-03 〈M-12〉REMINISCENCE-追憶 01′36"
08 旅立ち 07′13"
08-01 〈M-13〉THE BIRTH-誕生 04′26"
08-02 〈M-13B〉F-1A 元祖ヤマトのテーマ(エンディング違い) 01′00"
08-03 〈M-13C〉F-4 地球を飛び立つヤマト 01′39"
09 仲間達 03′31"
09-01 〈M-14〉A-3 美しい大海を渡る 02′49"
09-02 〈M-15〉F-4 地球を飛び立つヤマト 00′37"
10 ゆうなぎ 01′07"
10-01 〈M-16〉M-20(4) ゆうなぎ 00′22"
10-02 〈M-16B〉C-2 誰もいない街 00′41"
11 ユキ 01′53"
11-01 〈M-17〉M-21(4) 安らぎ 00′48"
11-02 〈M-18〉M-22B(4) 想い―星空の彼方に 00′59"
12 宇宙気流 02′01"
12-01 〈M-19〉EX-06A(6) 宇宙気流 01′04"
12-02 〈M-20〉V ワープ 00′43"
12-03 〈M-20A〉コードB 00′05"
13 宇宙のサルガッソー 02′45"
13-01 〈M-21〉M-34(5) 宇宙のサルガッソー 00′45"
13-02 〈M-21A〉コードC 00′06"
13-03 〈M-22〉D-1 悲愴なヤマト(シンセサイザー入り) 01′46"
14 敗戦の艦長、土方 01′37"
14-01 〈M-23〉M-30(4) ≪耐え忍ぶヤマト≫ 01′08"
14-02 〈M-24〉M-31(7) ≪作戦完了(TYPE A)≫ 00′25"
15 テレザート上陸作戦 05′25"
15-01 〈M-25〉M-31A(4) 神秘のテレザート星 00′42"
15-02 〈M-26〉L-1 ブラックタイガー 02′46"
15-03 〈M-27〉M-33B(5) ≪降下(ストリングス無し)≫ 00′34"
15-04 〈M-29〉M-35(4) ヤマト勇ましく 01′11"
16 テレサの祈り 05′03"
16-01 〈M-29A〉M-36(7) テレサのテーマ 01′14"
16-02 〈M-30、31〉M-37-2(7) テレサ愛のテーマ 02′20"
16-03 〈M-31A〉M-38(7) ≪テレザートを飛び立つヤマト≫ 01′19"
17 デスラー総統 06′34"
17-01 〈M-32〉EX-08(6) ≪突き進む白色彗星≫ 01′37"
17-02 〈M-33〉U-3 デスラー登場 01′31"
17-03 〈M-34〉M-48(5) デスラー戦法 02′26"
17-04 〈M-36〉白色彗星≪(TYPE 1)≫ 00′45"
18 白兵戦 03′20"
18-01 〈M-37〉V ワープ 00′43"
18-02 〈M-38〉M-48(5) デスラー戦法 01′23"
18-03 〈M-38A〉H-1 探索機発進 01′04"
19 デスラーの死 03′54"
19-01 〈M-39〉M-51(7)前半 ≪悲しみのデスラー(ヴァイオリンソロ)≫ 00′49"
19-02 〈M-40〉M-20(2) 瞑想 01′39"
19-03 〈M-41〉M-51(7)後半 ≪悲しみのデスラー(ストリングス~ヴァイオリンソロ)≫ 01′23"

(Total:61′34")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

【DISC-2 File No.3】

Tr. 曲タイトル タイム
01 地球侵攻開始 01′26"
01-01 〈M-42〉白色彗星≪(TYPE 1)≫ 00′45"
01-02 〈M-42〉白色彗星≪(TYPE 2)≫ 00′41"
02 医務室にて~愛の涙/【M-53(8) 愛の涙】 00′46"
03 地球艦隊の反撃 03′30"
03-01 〈M-45〉M-54(4) ≪地球艦隊集結≫ 00′51"
03-02 〈M-46〉GATLANTIS-都市帝国(ガトランティス) 02′35"
04 人類の運命 04′00"
04-01 〈M-46A〉白色彗星≪(TYPE 1)≫ 00′45"
04-02 〈M-47A〉白色彗星≪(TYPE 2)≫ 00′40"
04-03 〈M-48〉白色彗星≪(TYPE 2)≫ 00′40"
04-04 〈M-49〉EX-10(6) ≪静寂の白色彗星≫ 01′45"
05 我々のヤマト 04′12"
05-01 〈M-50〉D-3 夕陽に眠るヤマト 01′19"
05-02 〈M-51〉白色彗星≪(TYPE 1)≫ 01′29"
05-03 〈M-52〉白色彗星≪(TYPE 4)≫ 00′36"
05-04 〈M-53〉M-62(5) 立ち上がれ!!ヤマト 00′41"
06 都市帝国 02′36"
06-01 〈M-53A〉EX-10(6) ≪静寂の白色彗星≫ 01′45"
06-02 〈M-54〉M-63(6) ≪出現と進撃(パイプオルガン付き)≫ 00′46"
07 コスモタイガー発進/【L-1 ブラックタイガー】 02′46"
08 ユキの最期 03′30"
08-01 〈M-56〉M-04(2) ヤマト再会 02′01"
08-02 〈M-57〉M-65A(8) ユキの最期 01′24"
09 悲愴なヤマト/【D-1B 悲愴なヤマト】 01′44"
10 突撃 02′07"
10-01 〈M-59〉M-11(2) ≪挑戦(H-2 敵宇宙船の出撃パート)≫ 01′58"
10-02 〈M-61〉コードB 00′05"
11 決意 02′18"
11-01 〈M-62〉OVERTURE-序曲 01′38"
11-02 〈M-63〉D-3B ヤマト大エンディング 00′34"
12 超巨大戦艦の出現 01′43"
12-01 〈M-64〉M-71B(6) 超巨大戦艦の出現 00′40"
12-02 〈M-64A〉EX-06A(6) 宇宙気流 01′03"
13 永遠の生命 05′22"
13-01 〈M-65〉M-72′(5) ≪想人(ストリングスとピアノ)≫ 01′59"
13-02 〈M-66〉M-11(8) ≪真赤なスカーフ(ストリングス TYPE 1)≫ 01′14"
13-03 〈M-66A〉M-72(5) ≪想人≫ 01′59"
14 二人の結婚式 03′06"
14-01 〈M-67〉N-1 哀しみのヤマト 01′44"
14-02 〈M-68〉RECOLLECTION-回想 01′17"
15 大いなる愛 02′37"
15-01 〈M-69〉アカペラA(7) ≪ヤマトアカペラ(TYPE A)≫ 00′36"
15-02 〈M-70〉M-77B(5) 愛のメロディー 01′56"
16 ヤマトより愛をこめて/【FROM YAMATO WITH LOVE-ヤマトより愛をこめて】 02′20"
17 序曲/【序曲≪(「宮川泰の世界~宇宙戦艦ヤマト~」より)≫】 04′48"
18 誕生/【誕生≪(「宮川泰の世界~宇宙戦艦ヤマト~」より)≫】 03′16"
19 真赤なスカーフ/【真赤なスカーフ≪(「宮川泰の世界~宇宙戦艦ヤマト~」より)≫】 04′33"
20 明日への希望/【明日への希望≪(「宮川泰の世界~宇宙戦艦ヤマト~」より)≫】 03′56"

(Total:60′36")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「音楽/BGM類」へ戻る↑

 

ETERNAL EDITION File No.4「宇宙戦艦ヤマト2」(COCX-31156) ETERNAL EDITION File No.4「宇宙戦艦ヤマト2」(COCX-31156)

○概況と解説

 『ETERNAL EDITION File No.4「宇宙戦艦ヤマト2」』〈COCX-31156〉はコロムビアとして初めて正式な番組名に基づいて発売された音盤商品である。意外に思われるだろうが、過去にリリースされたアルバムは全て「PART2」表記となっていたため、ようやく作品が認知されたかと感慨深いものがあった。もっとも『ETERNAL EDITION』シリーズ(以下、『エターナル』シリーズ)のパッケージデザインにオリジナルロゴによる作品タイトルを採用しているため不可避だったと思われる。また同シリーズで初のディスク1枚による単独アルバムの形態となった。『ETERNAL EDITION File No.2&3「さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち」』〈COCX-31154~5〉(以下、『エターナル「さらば」』)は劇中使用曲の全曲収録を目論んでの構成だったため、その内容は容易に想像できていたが、本盤の場合『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)で制作された潤沢なライブラリー音源から考えても決してCD1枚に収まるボリュームではないことは承知していたことから、その収録内容に注目が集まっていた。だが初めて商品を手に取ったとき合点がいった。構成の中核を成していたのは総集編『宇宙戦艦ヤマトⅡ ヤマトよ永遠なれ!』(以下、『ヤマト2総集編』)だったのだ。テレビシリーズ放映終了後の1979年10月6日に放送されたダイジェスト版で、一部アフレコの追加やBGMの選曲を含め新規に録音し直している。ストーリー進行が比較的明確な同作の楽曲を主軸にテレビシリーズで使用された楽曲を肉付けした構成と見て取れる。惜しいことに『エターナル「さらば」』『(テレビ)オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2』に収録された楽曲の重複もみられるため、願わくば一曲でも多く未商品化の楽曲に回してほしかったところではある。またここに来てこれまでリリースされた『エターナル』シリーズの構成コンセプトが全て異なっていることに気づかされる。特に本盤において全曲収録が叶わなかったため、この後のリリースの収録内容にやや不安を残す結果となったのは確かであった。だがそれらを差し引いても、本盤は『宇宙戦艦ヤマト2』(以下、『ヤマト2』)音楽をベスト集成したアルバムといって差し支えないだろう。


 Tr.01はテレビシリーズと同様に主題歌「宇宙戦艦ヤマト(TVサイズ、モノラル)」から始まる。俗にマーチバージョンと呼ばれるテイクで第1作『宇宙戦艦ヤマト』の流用だ。歌詞の内容がどうであろうとシリーズには欠かせない主題歌である。テレビでは水面から浮上するヤマトのSEが被りイントロ途中から流れるが、ここでは素材を頭から収録している。『エターナル』シリーズでは本盤が初収録となった。
『ヤマト2総集編』冒頭はアルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』より「序曲」のスコアを再アレンジして演奏したものから始まる。Tr.03「未知への発進・謎のメッセージを求めて」の1曲目「M-6(1)」がそれだ。選曲しやすいようアルバムの各楽曲を細かに分割し再演奏されている。放送で初めて聴いたとき、わが耳を疑ったのを思い出す。聴き慣れていた「序曲」と違うことに衝撃を覚えたものだ。個人的に待ち望んでいた1曲である。因みにMナンバーに関して、「(テレビ)オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2(OB-02)」の項で述べた通り、Mナンバー末尾の()内の数字は録音回数を表している。残念ながらブックレットには記載されていないが、本サイトでは正確なMナンバーを表記しているので下記「収録内容」をご覧いただきたい。
Tr.06「テレザート上陸作戦」の1曲目「M-37-2(7)」『エターナル「さらば」』のFile No.2「テレサの祈り」の2曲目「M-37-2(7)」のトライアングル抜いたテイク。本作のテレサは『さらば』での神秘的なイメージと違い等身大の人間的なキャラクターであるため、「テレサのテーマ」に加えて森雪のテーマであった「大いなる愛」のモチーフが頻繁に使用されている。また「テレサのテーマ」関連のMナンバーをみると第7回録音なので、フィルム完成に近いところでの録音と思われるところから、もともとバリエーションが少ないのかもしれない。
Tr.07「デスラー幽閉」の1曲目はデスラーのテーマのパイプオルガン版「EX-15(3)」『さらば』でどういったシーンで使われる予定だったのかつい想像を膨らませてしまう。『ヤマト2』における使用曲からそれを夢想するのも密かな愉しみの一つである。そして映画のために作られながら使用されなかった楽曲がどれほど存在するのか、その全貌を知りたいのは筆者だけではあるまい。
Tr.09「テレザート・宇宙に散る」の3曲目「M-66(5)」は本アルバムの白眉である。ヤマトの主題に導きかれて「想人」のメロディーが現れる。数少ない同曲の変奏曲で、『ヤマト2総集編』での白色彗星の進行を食い止めようとするテレサの描写からテレザート星の爆発までを劇的に彩った曲だ。個人名でクレジットされていないが金田伊功氏渾身の作画も素晴らしい。既に1979年2月11日放送のニッポン放送『オールナイトニッポン』でのラジオドラマ版『さらば』で、佐渡、徳川、土方らが次々に犠牲になっていくシーンで使用されていた。あくまで憶測だが、元々は『さらば』での当該のシーンに使用される予定だったのではないかと思われる。
Tr.12「土方艦長の死」の4曲目「M-1C(8)」は主題歌のストリングスによるテーマアレンジ。切なげなメロディーラインの崩し方が見事だ。第21話において土方の最後の通信で曲の終わりの部分が使われたが、第26話での沖田のレリーフの前で決意するシーンでの使用の方が長尺で印象深いだろう。
Tr.15「地球降伏・最期の賭け」の2曲目「M-14(2)」は第1作『宇宙戦艦ヤマト』のBGM「L-1 ブラックタイガー」の『さらば』セッション版。これまでのバリエーションの中で最も早いテンポで、ビブラスラップの音色が緊迫した要塞都市攻略作戦を盛り上げる。第24話のみの使用がもったいない。
Tr.16「超巨大戦艦の出現」の1曲目「M-63(4)」『エターナル「さらば」』のFile No.3「都市帝国」の2曲目「M-63(6)」からパイプオルガンを抜いた曲である。第6回録音時にパイプオルガンをオーバーダビングしていると推測できる。『ヤマト2』第21話の都市帝国出現シーンでは『さらば』と同じくこちらのパイプオルガン入りを使用している。続く2曲目「M-24(4)」『ヤマト2総集編』で超巨大戦艦の容赦ない地球攻撃のシーンで使用された曲で、この曲にパイプオルガンを重ねたバージョンは『(テレビ)オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2』の「宇宙の脅威」である。
Tr.18「大いなる愛」の2曲目「M-77(5)」『ヤマト2総集編』のラストシーンからエンドクレジットまでに使用された。後奏が続いていく様が『さらば』版と大きく違い音楽集版に近いアレンジである。ストリングスの音色がヤマトの生還を静かに讃えるかするように長くたなびく。本編ではカットされているのでこのアルバムで余韻に浸ってほしい。
ラストはテレビシリーズのエンディングテーマ「テレサよ永遠に(TVサイズ)」で締め括る。ステレオ音源なので『松本零士 音楽大全』〈GES-31170~9〉同様にレコードサイズから編集している。ただしフェードアウトせずに完奏しているため同盤収録曲とは編集が異なっている。


 TUNED-CD仕様による初回発売は2000年12月1日。驚くべきことに『テレビオリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2』の発売から実に19年の歳月が過ぎようとしていた。再生産分は2012年2月15日に発売された。
ブックレットの曲目解説において記載ミスがある。Tr.04「復讐の鬼・デスラー総統」の最後の二行“「デスラーの死」という曲名で収録されている。”とあるが、正しくは「瞑想」である。


 先述の『宇宙戦艦ヤマトⅡ ヤマトよ永遠なれ!』はテレビシリーズ放映終了後の1979年10月6日に放送された。『ヤマト2』の続編であるテレビスペシャル『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』放映の2ヶ後だったため、同作のオリジナルBGMの流用もみられる。さらに本作で初出となる未使用曲もあったのだが、これらは本盤には収録されず、のちの『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC 「1979-Ⅱ 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち BGM集」』〈COCX-37391〉でリリースされることになる。したがって本稿では触れてはいないので同盤の解説を暫し待たれたい。

 

○EX解説

 このアルバムを解説するにあたって、まずはMナンバーを『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズとの共通表記にしてご紹介したいと思ったのが始まりだった。それは下記「収録内容」にて記載したので、確認していただけたらと思う。実はほんの一部、Mナンバーがブックレット(解説書)と異なる部分があるのだが、気になる方は各自で併せて確認してみてほしい。
さて、『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズをお持ちの方にとっては、新しい発見が少ないと思われるが、視点を変えて、ブックレット(解説書)は「ETERNAL EDITION File No.2&3『さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち』(EE-02~03)」の項で記載した通り。そして何といってもこの音楽構成は、CDアルバムとしてお見事だ。『宇宙戦艦ヤマト2』の使用楽曲を気軽に堪能したい方には是非とも本アルバムをオススメしたい。


 ここで、当時驚きに満ち溢れた歴史的なアルバムであった事を、上記解説と併せて明記しておきたい。このアルバムで初収録となった曲は、38曲にも及んだ。中でも『オールナイトニッポン・ラジオドラマ さらば宇宙戦艦ヤマト』(初回放送のみ)内で初使用されながら、長年収録されず眠っていたTr.09-03「M-66(5)」の初収録に歓喜したファンを多く見聞してきた。
そして、この歓喜が単なる序曲に過ぎなかったのも事実である。この時点で『宇宙戦艦ヤマト2』の放送から22年の年月が経っていたのは、本アルバムを聴いて忘れよう。色褪せない音で。

 

○メディア/発売日/型番

CD 2000年12月01日(COCX-31156

CD 2012年02月15日(COCX-31156) ※再生産

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
01 宇宙戦艦ヤマト(TVサイズ、モノラル)/【宇宙戦艦ヤマト(TVサイズ≪[マーチ Version]≫)】 01′26"
02 白色彗星 01′11"
02-01 EX-04(3) ≪白色彗星(1コーラス TYPE B)≫ 00′32"
02-02 M-24B(6) ≪彗星帝国大帝ズウォーダー(パイプオルガン付き)≫ 00′36"
03 未知への発進・謎のメッセージを求めて 04′26"
03-01 M-06(1) ≪序曲(高揚パート)≫ 02′18"
03-02 M-08B(4) ≪ヤマト作戦室≫ 01′02"
03-03 M-03(2) 傷ついたヤマト 00′58"
04 復讐の鬼・デスラー総統 03′01"
04-01 M-34(2) ≪B-1 あやしい星を発見≫ 00′29"
04-02 M-51(7)前半 ≪悲しみのデスラー(バイオリンソロ)≫ 00′48"
04-03 M-20(2) 瞑想 01′39"
05 空洞惑星の戦い 01′58"
05-01 M-15(4) ≪ブリッジ ヤマト≫ 00′17"
05-02 M-11(4) ≪ブリッジ サスペンス(TYPE A)≫ 00′20"
05-03 M-12B(4) ≪ヤマトのサスペンス(TYPE B)≫ 00′27"
05-04 M-62(5) 立ち上がれ!!ヤマト 00′41"
06 テレザート上陸作戦 04′18"
06-01 M-37-2(7) テレサ愛のテーマ≪(Alternate Version)≫ 02′20"
06-02 M-13(1) ≪誕生(ドラムロールパート)≫(Alternate Version) 00′26"
06-03 M-12(1) ヤマトオープニングテーマ 01′28"
07 デスラー幽閉 02′07"
07-01 EX-15(3) ≪デスラー(パイプオルガン)≫ 01′00"
07-02 EX-01(3) ≪暗い白色彗星≫ 01′03"
08 テレサ・愛と別れ 04′17"
08-01 M-04(4) ≪大いなる愛~弾む恋≫ 00′46"
08-02 M-53B(5) ≪大いなる愛~別れ≫ 01′15"
08-03 M-EX15(4) ≪大いなる愛~寂しさと空虚≫ 02′10"
09 テレザート・宇宙に散る 05′43"
09-01 M-21(1) ≪白色彗星帝国艦隊の出撃(TYPE A)≫ 00′22"
09-02 M-31A(4) 神秘のテレザート星 00′42"
09-03 M-66(5) ≪悲しみの戦い~ヤマトラプソディ≫ 02′34"
09-04 M-27(2) ヤマト起つ!! 01′27"
09-05 M-10(4)前半 ≪静かな白色彗星≫ 00′25"
10 第11番惑星に眠る勇者達 05′50"
10-01 M-13(4) メインタイトル~ヤマトに敬礼 00′56"
10-02 M-01B(7) ≪静寂な悲しみのヤマト(TYPE B)≫ 02′20"
10-03 M-07(1) 無限に広がる大宇宙 00′58"
10-04 M-66(8) ≪真赤なスカーフ(ストリングス TYPE 3)≫ 01′23"
11 土星空域の激戦 04′04"
11-01 M-03(4) アンドロメダ 01′29"
11-02 M-20(1) 彗星帝国艦隊出撃! 01′08"
11-03 M-16(4) ≪浮上するヤマト≫ 01′20"
12 土方艦長の死 06′49"
12-01 M-EX18(4) 戦いのテーマ 01′17"
12-02 M-26(1) 真赤なスカーフ 01′53"
12-03 M-71(5) ≪超巨大戦艦の出現(Short Version パイプオルガン無し)≫ 00′26"
12-04 M-01C(8) ≪悲しみと寂しさのヤマト≫ 02′20"
12-05 EX-03(3) ≪白色彗星(1コーラス TYPE A)≫ 00′39"
13 ヤマト・徹底抗戦せよ 04′17"
13-01 M-09(4) ≪コード 白色彗星≫ 00′12"
13-02 M-33(2) ≪D-1B 悲愴なヤマト≫ 01′51"
13-03 M-01A(7) ≪静寂な悲しみのヤマト(TYPE A)≫ 02′06"
14 宿命の対決 03′05"
14-01 M-08A(4) ≪出撃前の静寂~ヤマト出撃≫ 00′58"
14-02 M-27(4) ≪不穏なサスペンス≫ 00′34"
14-03 M-50(4) デスラーと古代の友情 01′25"
15 地球降伏・最後の賭け 03′24"
15-01 M-01(2) ≪試練(F-3 サスペンスBパート)≫ 00′56"
15-02 M-14(2) ≪L-1 ブラックタイガー≫ 02′25"
16 超巨大戦艦の出現 02′37"
16-01 M-63(4) 出撃と進撃 00′47"
16-02 M-24(4) ≪宇宙の脅威(パイプオルガン無し)≫ 01′48"
17 愛と決意 05′18"
17-01 M-36A(2) ≪大いなる愛~焦燥ラプソディ(TYPE A)≫ 02′12"
17-02 M-76A(8) ≪悲しみのヤマト再会≫ 01′34"
17-03 M-14(4) ≪大いなる愛~ヤマトの使命≫ 01′23"
18 大いなる愛 06′35"
18-01 M-02(1) 宇宙の神秘 01′44"
18-02 M-75(5) ≪大いなる愛~ヤマトと共に≫ 01′30"
18-03 M-77(5) ≪大いなる愛~永遠に≫ 03′13"
19 テレサよ永遠に(TVサイズ) 01′41"

(Total:72′07")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「音楽/BGM類」へ戻る↑

 

ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC 1978-Ⅲ『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち BGM集』(COCX-37386)

○概況と解説

 『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅲ さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち BGM集」』〈COCX-37386〉は、音楽集をはじめとする過去のアルバムを年代順に復刻していく『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズ(以下、『アルマナック』シリーズ)の中で、新規オリジナル企画であるBGM集の2枚目になる。2012年9月19日に第1期ラインナップの1枚として発売された。収録内容の母体となっているのは『ETERNAL EDITION File No.2&3「さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち」』(以下、『エターナル「さらば」』)である。この2枚のアルバムから『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』(以下、『「さらば」音楽集』)に収録されていた「白色彗星」と「都市帝国」の2曲、TVシリーズ第1作『宇宙戦艦ヤマト』のオリジナルBGM、アルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』からの抜粋曲、繰り返し使用された重複曲、ボーナストラックを取り除き、本作用に録音されたオリジナルBGMのみで構成されている。本盤を購入された方の一部でよく口にする言葉の一つに「なぜ冒頭の白色彗星のテーマが入っていないのか?」があるのだが、『アルマナック』シリーズのコンセプトにある“楽曲の重複収録を回避する”に基づき割愛されている。そのため本作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)の劇中使用曲を『アルマナック』シリーズでコレクションするには『「さらば」音楽集』を一緒に入手する必要がある。既発売アルバムの『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1974-Ⅰ 宇宙戦艦ヤマト BGM集」』〈COCX-37381〉と同様、1曲1トラックの収録が叶ったが、曲名は『エターナル「さらば」』を踏襲したままとなった。また沢田研二歌唱による主題歌「ヤマトより愛をこめて」も同様に『アルマナック』シリーズのコンセプトに倣い収録が見送られている。こちらは『ETERNAL EDITION File No.10「ヤマト・ザ・ベスト」』〈COCX-31162〉に収録されている。
なお本項におけるMナンバーは「ETERNAL EDITION File No.2&3『さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち』(EE-02~03)」の項と同様に映画製作時のナンバーではなく劇伴録音時のナンバーで統一している。『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅴ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part1」』〈COCX-37388〉『同「1978-Ⅵ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part2」』〈COCX-37389〉のブックレット内の対照表に基づいている。


 本盤における初商品化音源はボーナストラックのTr.41「真赤なスカーフ」Tr.44「神秘的なヤマト(シンセ無しVersion)」の2曲のみだが、厳密にいえばもう2曲ある。一つはTr.01「白色彗星 M-1」(EX-1B[3])『エターナル「さらば」』では『「さらば」音楽集』に収録していた素材を交えて編集され、ほぼ劇中通りに再現していたが、『アルマナック』シリーズでは1曲1トラックを基調としているため、初めてフルサイズでの収録が実現した。『エターナル「さらば」』でカットアウトされていたコーダ部分は『宇宙戦艦ヤマト2』第1話のサブタイトルバックに使用されており、これらが同じ1曲だったことに正直驚かされた。因みに後述する『さらば』(ステレオ版)ではフェイドアウトのタイミングが早過ぎるため少々迫力に乏しく感じられる。
もう一つはTr.35「超巨大戦艦の出現 M-64」(M-71B[6])『エターナル「さらば」』ではコーダ部分にTr.13「宇宙気流 M-19」(EX-6A[6])がオーバーラップする形で編集されていたが、これも本盤では単独曲として分離されることになった。
前後したが、初収録となるTr.41「真赤なスカーフ」(真赤なスカーフ[5])Tr.44「神秘的なヤマト(シンセ無しVersion)」は劇場版『宇宙戦艦ヤマト』(ステレオ版)の使用曲である。ボーナストラックは『さらば』(ステレオ版)に使用された2曲のほかに劇場版『宇宙戦艦ヤマト』(ステレオ版)に使用された4曲が収録されている。同作が『さらば』で録音された楽曲に一部差し替えて使用しているため、音楽年鑑を意味する『アルマナック』シリーズとしてここでの収録になったのだと思われるが、Tr.44「神秘的なヤマト(シンセ無しVersion)」『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』で録音された楽曲なので、この曲のみ時系列に沿っていない。またこれら6曲全てが過去作品での先行使用例があるため後続のアルバムに重複して収録されることになる。そのため本盤におけるステレオ版のブロックは些か違和感を拭えない。
ここでステレオ版とは何かについて説明せねばなるまい。


 このステレオ版とは1983年4月21日に発売されたVHDビデオディスクのソフト『宇宙戦艦ヤマト』〈VHP-44001~2〉、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』〈VHP-44003~4〉、『ヤマトよ永遠に』〈VHP-44005~6〉の3作品のために新たに制作されたものを指す。発売は日本ビクター(翌年CIC・ビクタービデオに移管。販売は日本ビデオグラム販売から)で、このほかにVHSとβのテープ規格も発売された。同日は東映芸能ビデオ(現:東映ビデオ)でも『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』を含めたオリジナル音声版のビデオソフト(VHSとβの2規格)を発売しており、新規メディアとして登場したVHDのソフトタイトル数拡充に宇宙戦艦ヤマトシリーズの初ビデオソフト化のタイミングが重なったものと推測される。「宇宙戦艦ヤマト べストセレクション-PART.1から完結編まで-(EC-12)」の項でも触れているが、基本的に版権元として同じ商品を複数のメーカーに販売を許諾できないことから、各社別商品としての差別化を明確にするため、ビクターでは“ステレオ版”、東映では“オリジナル全長版”(広告などでは“劇場版オリジナル・サウンド”)と謳っている。なおビデオディスク規格の対抗勢力であるLDは、日本コロムビアから東映芸能ビデオと同じオリジナル全長版を翌年以降に順次リリースしている。 このステレオ版は音声を新たにダビングし直したもので、映像自体は双方同一のものとなっているため音響強化版といった趣がある。現在のようにステレオ録音が当然のように行われている時代とは違い、TVシリーズはもちろん、劇場版も元々モノラル音声で製作されていた(『ヤマトよ永遠に』後半部と『宇宙戦艦ヤマト 完結編 70mm版』を除く)。再ダビングはBGMのステレオ化が主体となっており、セリフやSEを含む本編は一部に残響音が加えられ臨場感が生まれたが、劇中画面に合わせて音を左右に振り分けるような目立ったステレオ効果はなかった。特に劇場版『宇宙戦艦ヤマト』は使用されたBGMの全てがモノラル録音だったため、これを機に疑似ステレオ化した音源を新たに制作し、アルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』『さらば』公開時にステレオで再演奏した前作の楽曲を合わせて使用している。そのため劇場版オリジナル・サウンドとステレオ版とで使用曲が異なる箇所が多くなり、全く印象が異なったものになっている。
まもなくLDの普及によりVHDが衰退。市場はオリジナル全長版のみになると思われたが、1990年2月25日に発売されたLD-BOX『宇宙戦艦ヤマト 劇場版パーフェクトコレクション』〈BELL-315〉(発売元:ジャパン・オーディオ・ビジュアル・ネットワーク、販売元:バンダイメディア事業部)にて3作品のステレオ版が復活する。同内容の単品LDを経て、初DVD化となった1998年7月25日発売の『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』〈BCBA-0011〉(発売・販売元:バンダイビジュアル)以降はステレオ版とモノラル版が選択できるようになった。以降、翌年に発売された『宇宙戦艦ヤマト』『ヤマトよ永遠に』の2作品も含めて現在のメディアに受け継がれている。これら3作のステレオ版については当サイトの使用楽曲リストに詳しいのでそちらも参照していただきたい。


『さらば』の劇中使用曲に関しては本盤にてリリース完了となった。欲を言わせてもらえば『「さらば」音楽集』の「白色彗星」を素材から細分化してほしいところではあるが贅沢は言うまい。『アルマナック』シリーズが音質的にもこれ以上ない程のレベルに到達しているのは間違いない。恐らくマスターテープの保存状態から次のデジタル化作業は困難を極めるのは必至だ。このことが何を意味するか、これ以上の説明は不要だろう。もしも購入を検討されているのなら一日も早い方がいいと思う。

 

○EX解説

『ETERNAL EDITION File No.2&3「さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち」』〈COCX-31154~5〉(以下、『エターナル「さらば」』)をお持ちの方には、本盤をオススメするのには難題である。それほど『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)のサウンドトラック盤として完成度が高いからだ。
しかし、それでも本盤ならではの魅力は必ずあるはずだと思い、それを発信すべく新造戦艦アンドロー梅田さんと共に筆を執った次第である。


本盤において初収録となった曲は、上記解説にもある通り「白色彗星 M-1」(Tr.01)「超巨大戦艦の出現 M-64」(Tr.35)「真赤なスカーフ」(Tr.41)「神秘的なヤマト(シンセ無しVersion)」(Tr.44)の計4曲である。
正直なところ、この4曲だけでも大変嬉しく思ったのは記憶に新しく、逆に言えばこれまで使用楽曲の収録が不十分なまま長い年月が経っていた。ようやく『さらば』音楽の全容が見え始めた記念すべき1枚だ。この日まで、よくぞ残っていてくれたという一心である。
さて、ブックレット(解説書)にも注目したい。何と言っても『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズの特徴である年表を元にした、これまでを辿る解説や資料は実に興味深いものだらけだ。本盤で『さらば』の録音日や場所について、初めて明記された。ブックレットと音楽と共に当時(1978年)を振り返ってみては如何だろうか?当時を過ごしていない方には、ヤマト音楽のルーツを辿るもってこいな1冊だ!


『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズにおいて、この盤は『さらば』音楽として重要な位置づけとなっているので、『エターナル「さらば」』をお持ちでない方は是非とも入手していただきたい1枚だ。また『さらば』のリメイク作品である『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』からヤマトを知った方にも、オリジナル曲が多く収録されているのでお薦めしたい。聴き比べてみるのも面白いと思う。
父・宮川泰氏と息子・宮川彬良氏との40年ものの音楽のキャッチボールがここにあるのだから―

 

○メディア/発売日/型番

CD 2012年09月19日(COCX-37386

配信 2012年10月31日(COCX-37386

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
01 白色彗星 M-1/【EX-01B(3) ≪迫り来る白色彗星(Slow Version)≫】 01′35″
02 白色彗星 M-1B/【EX-06B(6) ≪重い白色彗星≫】 00′59″
03 新造戦艦アンドロメダ M-3/【M-44(4) ≪ブリッジ ヤマト~アンドロメダ≫】 00′12″
04 新造戦艦アンドロメダ M-4/【M-03(4) アンドロメダ】 01′28″
05 再会 M-5/【M-05(4) 再会】 01′28″
06 英雄の丘 M-6/【M-06(4) 英雄の丘】 00′47″
07 謎のメッセージ M-8/【M-02(4) ≪ブリッジ 白色彗星≫】 00′22″
08 謎のメッセージ M-9/【M-11B(4) ≪ブリッジ サスペンス(TYPE B)≫】 00′21″
09 ヤマト廃艦 M-10/【M-26(4) ヤマト廃艦】 00′31″
10 ゆうなぎ M-16/【M-20(4) ゆうなぎ】 00′22″
11 ユキ M-17/【M-21(4) 安らぎ】 00′49″
12 ユキ M-18/【M-22B(4) 想い―星空の彼方に】 00′58″
13 宇宙気流 M-19/【EX-06A(6) 宇宙気流】 01′02″
14 宇宙のサルガッソー M-21/【M-34(5) 宇宙のサルガッソー】 00′44″
15 敗戦の艦長、土方 M-23/【M-30(4) ≪耐え忍ぶヤマト≫】 01′08″
16 敗戦の艦長、土方 M-24/【M-31(7) ≪作戦完了(TYPE A)≫】 00′25″
17 テレザート上陸作戦 M-25/【M-31A(4) 神秘のテレザート星】 00′41″
18 テレザート上陸作戦 M-27/【M-33B(5) ≪降下(ヴァイオリン無し)≫】 00′36″
19 テレザート上陸作戦 M-29/【M-35(4) ヤマト勇ましく】 01′10″
20 テレサの祈り M-29A/【M-36(7) テレサのテーマ】 01′14″
21 テレサの祈り M-30、31/【M-37-2(7) テレサ愛のテーマ】 02′19″
22 テレサの祈り M-31A/【M-38(7) ≪テレザート星を飛び立つヤマト≫】 01′19″
23 デスラー総統 M-32/【EX-08(6) ≪突き進む白色彗星≫】 01′37″
24 デスラー総統 M-34/【M-48(5) デスラー戦法】 02′28″
25 デスラーの死 M-39、40 02′28″
25-01 M-51(7)前半 ≪悲しみのデスラー(ヴァイオリンソロ)≫ 00′48″
25-02 M-20(2) 瞑想 01′39″
26 デスラーの死 M-41/【M-51(7)後半 ≪悲しみのデスラー(ストリングス~ヴァイオリン ソロ)≫】 01′21″
27 医務室にて~愛の涙 M-44/【M-53(8) 愛の涙】 00′45″
28 地球艦隊の反撃 M-45/【M-54(4) ≪地球艦隊集結≫】 00′51″
29 人類の運命 M-49/【EX-10(6) ≪静寂の白色彗星≫】 01′45″
30 我々のヤマト M-53/【M-62(5) 立ち上がれ!!ヤマト】 00′40″
31 都市帝国 M-54/【M-63(6) ≪出現と進撃(パイプオルガン付き)≫】 00′46″
32 ユキの最期 M-56/【M-04(2) ヤマト再会】 02′01″
33 ユキの最期 M-57/【M-65A(8) ユキの最期】 01′24″
34 突撃 M-59/【M-11(2) ≪挑戦(H-2 敵宇宙船の出撃パート)≫】 01′58″
35 超巨大戦艦の出現 M-64/【M-71B(6) 超巨大戦艦の出現】 00′41″
36 永遠の生命 M-65/【M-72'(5) ≪想人(ストリングスとピアノ)≫】 01′59″
37 永遠の生命 M-66/【M-11(8) ≪真赤なスカーフ(ストリングス TYPE 1)≫】 01′14″
38 永遠の生命 M-66A/【M-72(5) ≪想人≫】 01′59″
39 大いなる愛 M-69/【アカペラA(7) ≪ヤマトアカペラ(TYPE A)≫】 00′36″
40 大いなる愛 M-70/【M-77B(5) 愛のメロディー】 01′56″
41 真赤なスカーフ/【(5) 真赤なスカーフ】 03′16″
42 宇宙の神秘/【M-2(1) 宇宙の神秘】 01′41″
43 ヤマト起つ!!/【M-27(2) ヤマト起つ!!】 01′27″
44 神秘的なヤマト(シンセ無しVersion) 02′00″
45 戦いのテーマ(M-46)/【M-EX18(4) 戦いのテーマ】 01′16″
46 出現と進撃(M-54)/【M-63(4) 出現と進撃】 00′45″

(Total: 45′03")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「音楽/BGM類」へ戻る↑

 

ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC 1978-Ⅴ『宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part1』(COCX-37388)

○概況と解説

 長かった。実に長かった。『宇宙戦艦ヤマト 完結編』に至るまでのシリーズ中、まるでエアポケットのように欠落していたTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2』(以下、『ヤマト2』)及び『宇宙戦艦ヤマトⅢ』のBGMがついに『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズ(以下、『アルマナック』シリーズ)において、ようやくラインナップされた。初CD化と謳われたそれらBGM集が2枚ずつリリースされるとの報に往年のヤマト音楽ファンはさぞ心躍らせたことだろう。その発売は2013年3月20日、『アルマナック』シリーズの新規アルバムが店頭に3タイトル並んだことは感慨深かった。
『ヤマト2』の音楽の殆どは劇場用映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)のために録音された膨大なオリジナルBGMのストックから流用されており、劇中使用曲に限定して「BGM集 Part1」と「BGM集 Part2」のアルバム2枚に振り分けられている。この項では前者〈COCX-37388〉にスポットを当てて紹介したいと思う。
これまでの『さらば』BGMアルバムのリリースを大まかに振り返ると、『ヤマト2』放映中に発売された徳間音工のフォノシート『宇宙戦艦ヤマト 主題歌・BGM集』〈FL-1001~2〉のSheetIIのBGM集から始まる。盤の特性上、音質にやや難があったことと収録時間の都合上モノラル音源からの収録となり、さらに一部楽曲には短縮編集が施された。しかしながらLP『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』〈CQ-7011〉とは異なるオリジナルBGMを単独で聴けるこの盤の存在は大きかった。続いて1981年に発売されたLP『テレビオリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2』〈CX-7035〉は初めてステレオ音源によるBGMが収録されるものの、肩書きにあるブランドに縛られた独特の構成、そして作品に無関係の選曲と解説に困惑せざるを得なかった。そこから19年ものブランクを経て本格的な『ヤマト2』アルバムとして登場したCD『ETERNAL EDITION File No.4「宇宙戦艦ヤマト2」』〈COCX-31156〉はこれまでにない高音質のマスタリングが施され、TVシリーズと後述する総集編『宇宙戦艦ヤマトⅡ ヤマトよ永遠なれ!』(以下、『ヤマト2総集編』)からストーリーの流れに合わせて選曲された。とはいえ未収録に終わった曲の多さの前にさすがに1枚だけでは容量不足であった。といった具合にそれぞれ満足のいく内容には及ばなかったのだが、本盤はそんな長きに渡る不満を見事に払拭してくれたのだ。


 本盤は第1話「2201年ヤマト帰還せよ!」から第14話「反撃!テレサを発見せよ」までに劇中使用された楽曲を中心に収録している。ボーナストラックには1978年10月10日に発売されたLP『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち オリジナル・サウンドトラック盤』〈CS-7077~8〉(以下、『「さらば」ドラマ編』)の使用曲、1979年10月6日に放送された『ヤマト2総集編』で初使用となった楽曲を配置している。ここで初商品化音源をいくつかピックアップしたい。
Tr.01「西暦2201年 EX-1A(3)」『さらば』冒頭の「白色彗星」(EX-1B[3])のテイク違い。第3話ではこれまでのあらすじに使用されたのみだったが、『「さらば」ドラマ編』の冒頭での使用例が印象深い。
Tr.05「地球の危機 M-7(4)」は「アンドロメダ」のスローテイク。こちらも『「さらば」ドラマ編』で英雄の丘上空を飛ぶアンドロメダの描写から旧防衛軍司令部のシーンに至るナレーションバックに流れた。
待望のTr.07「未知への発進 ヤマトより愛をこめて(Instrumental)(5)」はこのアルバム中、唯一大野克夫氏の作曲によるもの。同曲のバリエーションがこのほかにどれだけ存在するのか興味が募るばかりだ。
Tr.12「空間騎兵 M-35(2)」は「真赤なスカーフ」のバリエーション。厳密には2010年10月30日に発送の『宇宙戦艦ヤマト 復活篇 コンプリートボックス』の特典CDに「ヤマト再会」の曲名で初収録されていた。『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』では劇場公開版のみの使用だった。
Tr.20「ゴーランド艦隊 M-10(1)」はアルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』(以下、『交響組曲ヤマト』)の「HOPE FOR TOMORROW-明日への希望(夢・ロマン・冒険心)」から後半パートをBGM用にアレンジしたもので合唱コーラスは入っていない。短い曲ではあるが『ヤマト2総集編』における地球艦隊の勝利を彩った。本盤の目玉の一つだろう。
ボーナストラックであるTr.35「M-5(2)」『交響組曲ヤマト』の「TAKE OFF-出発」の『さらば』版アレンジ。冒頭の「空母の整列」メロディー以降中間部が初公開となった。意外な反復が加えられ上昇感が増している。
これはTr.19「ゴーランド艦隊 M-16(2)」も同様に長尺にアレンジされている。


 『アルマナック』シリーズにおける特徴のうちリマスタリングに関しては「YAMATO SOUND ALMANAC『1974-Ⅰ 宇宙戦艦ヤマト BGM集』(AL-01)」の項で述べたが、ここではもう一つの特徴である“Blu-spec CD”仕様について簡単に説明したいと思う。
「Blu-spec CD(ブルースペックCD)」はその名の通り、ブルーレイディスクの製造技術を応用して開発された高品質CDである。使用素材や製法を見直すことでCDプレーヤー側の読み取り精度の向上に成功している。もちろん通常の音楽CDフォーマット(CD-DA)に準拠しており、SACD(Super Audio CD)などのような新規格メディアではないので新たに専用プレーヤーを購入する必要はなく、従来のCDプレーヤーで気軽により高音質な再生が楽しめるディスクである。Blu-spec CDが初めて登場したのは2008年12月。ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が開発した高音質CDだ。既に2007年11月にユニバーサルミュージックと日本ビクター(現・JVCケンウッド・クリエイティブメディア)の共同開発による「SHM-CD」(Super High Material CD)が、2008年9月には光ディスクの受託製造メーカーであるメモリーテックによる「HQCD」(Hi Quality CD)が登場していた。これらに共通しているのは透明度の高い液晶パネル用のポリカーボネート樹脂を採用しており、従来より高い精度でのピット転写が実現、読み取り時のジッター(揺らぎ)を低減している。また後者は信号記録面の反射膜に特殊合金を採用し読み取り精度を高めている。後発参入となるBlu-spec CDは、BDの素材として幾つか開発された高分子ポリカーボネートの一つを採用し、カッティングにはBlue Laser Diode(ブルーレーザーダイオード)を応用している。つまり従来のCDのカッティングが赤色レーザーで行うところをより精度の高い青色レーザーを使い極微細加工を実現している。だがそれは同時にスタンパーを新規に作らなくてはならず、過去のスタンパーを流用できるSHM-CDやHQCDに比べ製造の手間が掛かっている。
なお2015年に発売した『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1974-1983 YAMATO MUSIC ADDENDUM」』〈COCX-39257~9〉では、2012年12月にバージョンアップしたBlu-spec CD2を採用している。旧バージョンの製造方法を踏襲した上で、スタンパーも従来のガラス原盤&メタルマスターから、半導体製造用のシリコンウエハーに材料を変更し、メタルマスターを介さずにそのままスタンパーが作成できるようになった。またカッティングマシン本体もブルーレイディスクと同じものになり記録精度が向上している。
現在、CD不況と呼ばれてから久しく、音楽への無関心さは留まるところを知らない。特にフィジカルフォーマットの衰退はアルバム作品に大きく作用している。かなり難しいがCDアルバムの復権に期待したい。


 続く「YAMATO SOUND ALMANAC『1978-Ⅵ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part2』(AL-04)」の項ではCD未収録曲と『さらば』音楽の録音を時系列的変遷を探ってみたい。のちのシリーズ作品『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』『宇宙戦艦ヤマト 完結編』においては残念ながら現時点で録音時のMナンバーや録音回数などは明らかにされておらず、このような考察は困難であるからだ。音楽面から『さらば』制作時の空気感を俯瞰してみる。

 

○EX解説

 「35年の歳月を経て、本編使用曲が遂に全体像を現した」
ブックレット(解説書)より一文を引用してみたが、まさにその通りであった!この時を待ちわびていたファンはどれほどいたことか。
『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズの真骨頂が本盤を封切にスタートしたと言っても過言ではないだろう。『ETERNAL EDITION File No.4「宇宙戦艦ヤマト2」』〈COCX-31156〉(以下、『エターナル「ヤマト2」』)での衝撃をも超えた、まさに待望のアルバムが本盤であり、続く「1978-Ⅵ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part2」も同様だ。
初収録曲は19曲と驚きが続き、『宇宙戦艦ヤマト2』のストーリーに沿ってじっくりと聴かせてくれる。


 35年の歳月を経て得られたのは曲ばかりでなく、ブックレットに掲載されている『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)音楽の全容だ。全容と言っても曲リストが掲載されているわけではないが、録音日や場所、更にMナンバーについて初めて言及された。
『エターナル「ヤマト2」』においてもMナンバーは掲載されていたが、このMナンバーについて詳しい言及はなかった。Mナンバーは全容を知る上で重要な手掛かりとなる為、如何に本盤が『さらば』音楽を楽しむ上で重要だという事が判ると思う。


 もはや多く語る必要はないだろう。
何もかも分かってからでは手遅れになる事もある・・・とそんな言葉で締めくくりたい。BGMは「未知への発進 ヤマトより愛をこめて(Instrumental)(5)」(Tr.07)で―

 

○メディア/発売日/型番

CD 2013年03月20日(COCX-37388

配信 2013年03月20日(COCX-37388

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
01 西暦2201年 EX-1A(3)/【EX-01A(3) ≪迫り来る白色彗星≫】 01′23″
02 西暦2201年 EX-4(3)/【EX-04(3) ≪白色彗星(1コーラス TYPE B)≫】 00′32″
03 西暦2201年 M-24B(6)/【M-24B(6) ≪彗星帝国大帝ズウォーダー(パイプオルガン付き)≫】 00′35″
04 西暦2201年 M-29(4)/【M-29(4) 出航前の緊張】 00′49″
05 地球の危機 M-7(4)/【M-07(4) ≪アンドロメダ(Slow Version)≫】 00′54″
06 地球の危機 M-3(1)/【M-03(1) ≪序曲(スキャットパート ストリングス)≫】 00′49″
07 未知への発進 ヤマトより愛をこめて(Instrumental)(5)/【(5) ヤマトより愛をこめて(Instrumental)】 02′04″
08 空間騎兵 M-13(1)/【M-13(1) ≪誕生(ドラムロールパート)≫】 00′21″
09 空間騎兵 M-20B(4)/【M-20B(4) ≪アラームサスペンス≫】 00′26″
10 空間騎兵 M-33(5)/【M-33(5) ≪降下≫】 00′40″
11 空間騎兵 真赤なスカーフ(カラオケ)(5)/【(5) 真赤なスカーフ(カラオケ)】 01′49″
12 空間騎兵 M-35(2)/【M-35(2) ≪N-3 悲しみのスカーフ≫】 00′57″
13 宇宙気流 M-24B(4)/【M-24B(4) 彗星帝国大帝ズウォーダー】 00′35″
14 宇宙気流 M-12(4)/【M-12(4) ≪ヤマトのサスペンス(TYPE A)≫】 00′27″
15 誇り高き戦士 M-28(4)/【M-28(4) ≪潜入≫】 00′46″
16 誇り高き戦士 M-66B(8)/【M-66B(8) ≪真赤なスカーフ(ストリングス TYPE 4)≫】 01′16″
17 ゴーランド艦隊 M-22(1)/【M-22(1) ≪白色彗星帝国艦隊の出撃(TYPE B)≫】 00′23″
18 ゴーランド艦隊 M-3(2)/【M-03(2) 傷ついたヤマト】 00′58″
19 ゴーランド艦隊 M-16(2)/【M-16(2) ≪勝利≫】 02′11″
20 ゴーランド艦隊 M-10(1)/【M-10(1) ≪明日への希望(コーダ)≫】 00′56″
21 デスラー総統 M-34(2)/【M-34(2) ≪B-1 あやしい星を発見≫】 00′29″
22 デスラー総統 M-20(2)/【M-20(2) デスラーのボレロ】 01′29″
23 デスラー総統 M-12B(4)/【M-12B(4) ≪ヤマトのサスペンス(TYPE B)≫】 00′27″
24 空洞惑星 M-13(4)/【M-13(4) メインタイトル~ヤマトに敬礼】 00′56″
25 空洞惑星 M-15(4)/【M-15(4) ≪ブリッジ デスラー≫】 00′17″
26 空洞惑星 M-11(4)/【M-11(4) ≪ブリッジ サスペンス(TYPE A)≫】 00′21″
27 テレザート M-37-2(7)/【M-37-2(7) テレサ愛のテーマ≪(Alternate Version)≫】 02′19″
28 テレザート M-12(1)/【M-12(1) ヤマトオープニングテーマ】 01′28″
29 幽閉 EX-15(3)/【EX-15(3) ≪デスラー(パイプオルガン)≫】 01′01″
30 幽閉 EX-1(3)/【EX-01(3) ≪暗い白色彗星≫】 01′03″
31 幽閉 EX-5(3)/【EX-05(3) ≪白色彗星(1コーラス TYPE C)≫】 00′32″
32 テレサ発見 M-1(1)/【M-01(1) 宇宙の静寂】 01′02″
33 テレサ発見 M-15、16、18(1) 01′48″
33-01 M-15(1) ≪誕生(前半パートA)≫ 00′25″
33-02 M-16(1) ≪誕生(前半パートB ヤマトテーマ)≫ 00′20″
33-03 M-18(1) ≪誕生(前半パートC A-2 宇宙の静寂)≫ 01′02″
34 エンディング・ブリッジ・コレクション1 M-25(2)、31(2)、15(2)、10(2)、14(1) 01′28″
34-01 M-25(2) ≪T-3 エンディング3≫ 00′17″
34-02 M-31(2) ≪T-1 エンディング1≫ 00′16″
34-03 M-15(2) ≪L-1 ブラックタイガー(コーダ)≫ 00′15″
34-04 M-10(2) ≪H-1B 敵宇宙船の出撃(コードA)≫ 00′09″
34-05 M-14(1) ≪エンディング ヤマト≫ 00′11″
35 M-5(2)/【M-05(2) ≪出発≫】 03′45″
36 M-6(1)/【M-06(1) ≪序曲(高揚パート)≫】 02′17″
37 M-28(2)/【M-28(2) イスカンダル】 01′39″
38 M-29(1)/【M-29(1) 大いなる愛】 01′57″
39 M-36A(2)/【M-36A(2) ≪大いなる愛~焦燥ラプソディ(TYPE A)≫】 02′12″
40 M-66(5)/【M-66(5) ≪悲しみの戦い~ヤマトラプソディ≫】 02′33″
41 M-EX18(4)/【M-EX18(4) 戦いのテーマ】 01′16″
42 M-71(5)/【M-71(5) ≪超巨大戦艦の出現(Short Version パイプオルガン無し)≫】 00′26″
43 M-24(4)/【M-24(4) ≪宇宙の脅威(パイプオルガン無し)≫】 01′48″
44 M-2(1)/【M-02(1) 宇宙の神秘】 01′42″
45 M-77(5)/【M-77(5) ≪大いなる愛~永遠に≫】 03′12″

(Total: 49′10")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「音楽/BGM類」へ戻る↑

 

ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC 1978-Ⅵ『宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part2』(COCX-37389)

○概況と解説

 本盤『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅵ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part2」』〈COCX-37389〉と『同「1978-Ⅴ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part1」』(以下、『アルマナック「ヤマト2 BGM集パート1」』)の2枚によって『宇宙戦艦ヤマト2』(以下、『ヤマト2』)本編で使用されたオリジナルBGMの殆どがリリースされたことになるが、劇場用映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)のために作られた楽曲はまだまだ未収録があるとみていいだろう。
1981年発売のLP『テレビオリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2』〈CX-7035〉(以下、『BGMコレクション「ヤマト2」』)において初めてステレオ録音されたBGMが収録されたが、既発売LP『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち オリジナル・サウンドトラック盤』〈CS-7077~78〉や、のちに発売された『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ(MV SERIES) さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち ミュージック・シンフォニー』に収録されたアルバム未収録曲などから殆どの曲がステレオで録音されていたことは想像に難くなく、いつの日か全てのBGMが高音質でリリースされることを信じて止まなかったのは当時の筆者だけではあるまい。本盤から2年後に発売された『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズの補完盤『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1974-1983 YAMATO MUSIC ADDENDUM」』〈COCX-39257-9〉では蔵出しと言わんばかりに『オールナイトニッポン・ラジオドラマ さらば宇宙戦艦ヤマト』に使用された楽曲が収録されファンが度肝を抜かれたことは記憶に新しい。また『宇宙戦艦ヤマト 復活篇 ディレクターズカット』では古代とヤマトの再会シーンに「真赤なスカーフ」のアレンジ曲が初使用された。『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1978-Ⅲ さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち BGM集」』(以下、『アルマナック「さらば BGM集」』)収録の「永遠の生命(M-11[8])」の別テイクで、ラストのストリングスのソロパートがなくストレートに演奏を終えている。こちらは『宇宙戦艦ヤマト 復活篇 ディレクターズカット オリジナルサウンドトラック』に「新生・宇宙戦艦ヤマト」として収録された。残念ながらMナンバーは不明である。ほかにも未収録曲を幾つか確認できる。
1981年6月発行のヤマトファンクラブの機関誌(VOL.23)に同梱されたフォノシート『ヤマトファンクラブ Sound Gift』のB面に富山敬氏のトークが収録されており、そのBGMに流れているのが『アルマナック「さらば BGM集」』収録のTr.05「再会」(M-5[4])の別テイク。リズムパートなどを抜いた小編成によるバージョンとなっている。近年では2016年11月19日放送の文化放送『玉川美沙ハピリー』内のコーナー「ハピリーくらしっく」で、当日に『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』のBGM録音に臨む宮川彬良氏が父・宮川泰氏の『宇宙戦艦ヤマト』『さらば』の音楽を紹介していくのだが、超巨大戦艦出現の曲としてTVシリーズ総集編『宇宙戦艦ヤマトⅡ ヤマトよ永遠なれ!』で使用された『アルマナック「ヤマト2 BGM集パート1」』収録のTr.42「M-71(5)」にパイプオルガンをミックスしたテイクがオンエアーされた。これらを含む未だ日の目を見ない楽曲たちが晴れて音盤化されることを願って止まない。


『アルマナック「ヤマト2 BGM集パート1」』に続き、第15話「テレサ・愛のはじまり」から第26話「ヤマトよ永遠(とわ)に」までに劇中使用された楽曲を中心に収録している。ボーナストラックにはのちのシリーズ作品で初公開となった楽曲をまとめている。初商品化音源から一部を紹介する。 Tr.05「テレザートの最後 M-23(4)」『さらば』で未使用に終わった挿入歌「テレサよ永遠に」のサスペンス風アレンジ。リリースされた全BGMの中で唯一のテーマバリエーションである。
Tr.15「土方の死 M-23(1)」は大戦艦の衝撃砲発射準備のシーンに使用。続く白色彗星戦闘テーマであるTr.16「土方の死 M-20(1)」から中間部のストリングスによるトレモロを抜き出し長尺にしている。
Tr.24「対決 M-10(4)」は「白色彗星」のサスペンス風アレンジ。デスラーのテーマが顔を覗かせる後半部は初めての収録となった。元々『ETERNAL EDITION File No.4「宇宙戦艦ヤマト2」』(以下、『エターナル「ヤマト2」』)収録のTr.09「テレザート・宇宙に散る」5曲目に前半部のみ収録済みではあったが、後半部がミックスされていた痕跡がない。それぞれ別々に演奏されていたのかもしれない。
Tr.44「M-11、28(1)」は1984年8月に発売された『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ』の1枚、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち ミュージック・シンフォニー』内で使われた楽曲。アルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』に収録されている「THE BIRTH-誕生」曲中の「ヤマト乗組員の行進」メロディーをアレンジした曲と「ヤマトのテーマ」が編集されている。この部分は1996年3月発売『サウンド・ファンタジア・シリーズ 宇宙戦艦ヤマト』の「ヤマト発進」においても踏襲している。前半の“M-11(1)”がようやく単独音楽として初商品化となった。


『ヤマト2』で流用されたことからもわかるように『さらば』で作られた音楽は劇場版であるにも関わらず、非常に汎用性の高いものとなっている。これは大半の楽曲がTV用劇伴と同じような音楽メニューに基づいて制作されたことに起因する。恐らく制作スケジュールが逼迫していたため、初めからフィルムスコアリングの形態が取れなかったのであろう。あらゆるシーンに対応できるようにと各テーマから様々なバリエーションを用意したと思われる。そのおかげで潤沢なミュージックライブラリーができあがり、TVシリーズに無駄なく活用できたことに繋がる。
『さらば』の劇伴は都合8回に渡って録音されている。Mナンバー末尾の()内の数字は録音の回数を示している。ここでは『さらば』音楽の録音を時系列で追ってみたい。
第1回録音分は1978年5月29日、続いて31日に第2回が行われている。ここではアルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』の再演奏が大半を占めている。アルバムの録音が約半年程前だったので、スコア作成が容易だったため早期の録音になったのであろう。ただしスキャットなどのコーラスは録音されていないようだ。これらから劇中使用を考慮して楽曲の細分化が行われていることに気づく。特に「THE BIRTH-誕生」の前半をアレンジした『アルマナック「ヤマト2 BGM集パート1」』に収録されている「テレサ発見 M-15、16、18(1)」などはその最たる例だろう。また前作のTVシリーズ第1作『宇宙戦艦ヤマト』のオリジナルBGMも一部再演奏された。かつてのモノラル音源をステレオで再録音していることから、映画そのものをステレオ音響で制作する予定だったのではと推測せずにはいられない。そして新曲として「都市帝国(白色彗星戦闘)」「大いなる愛」「デスラー孤独」及び挿入歌「好敵手」のアレンジ曲が加わる。曲数は多くなく比較的ストレートなアレンジで演奏されている。「都市帝国」は元々白色彗星のテーマの幾つかあるモチーフを使ったアレンジ曲なので、この時点でパイプオルガン用のメロディーは既に完成していたと考えられる。結果的に第1回・第2回録音分から『さらば』の劇中に使用されたのは『アルマナック「さらば BGM集」』に収録されている「ヤマト再会(M-04[2])」(原曲「N-1 哀しみのヤマト」)と「突撃(M-11[2])」(原曲「H-2 敵宇宙船の出撃」)の2曲のみに留まった。
第3回は6月5日、初めてのパイプオルガン演奏による録音。武蔵野音楽大学のベートーベンホールにて収録された。『ヤマト2』で頻繁に使用された白色彗星のメインテーマである「EX-4(3)」(『アルマナック「ヤマト2 BGM集パート1」』に収録)はこの日に収録されている。
第4回・第5回は6月13日、14日の連日に録音している。使用楽曲リストを見ると第4回録音分は劇中の前半に集中しており、比較的ストーリー順に録音されているように思える。これはある程度脚本を反映した音楽メニューに則して作られたのかもしれない。Tr.25「対決 M-8A(4)」は完成直前にカットされた英雄の丘での会話シーンに流れた可能性も考えられなくもないし、Tr.17「土方の死 M-16(4)」はヤマトの発進シーン用に作られた曲ではないだろうか――などといろいろ想像してみるのも面白い。劇中使用された楽曲も圧倒的に多く、「アンドロメダ」「英雄の丘」「想人」「デスラー襲撃」と『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』(以下、『「さらば」音楽集』)収録のメロディーも一通り出揃った。「想人」関連では川島和子氏がスキャットで参加している。
第6回録音分は6月22日、再びパイプオルガンでの録音が行われている。『さらば』劇中に頻繁に使われた『「さらば」音楽集』収録の「白色彗星」はこの日の収録である。判明しているMナンバーから様々なバリエーションが録音されたとみていいだろう。残念なことに『「さらば」音楽集』に収録された楽曲についてはMナンバーは明らかにされていない。また第4回録音分などにパイプオルガンを重ねるための演奏も同日に行われている。「(テレビ)オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2(OB-02)」EX解説の項でも例として挙げたが、Tr.31「都市帝国攻略作戦 M-63(4)」(出現と進撃)『アルマナック「さらば BGM集」』収録の「都市帝国(M-63[6])」などがそれに当たる。単純にパイプオルガンをミックスしているだけではないことがわかるのでぜひ聴き比べてみてほしい。
そして6月25日と7月2日には『「さらば」音楽集』用の楽曲を日本コロムビアのスタジオで録音している。長尺でアレンジも編成が厚く、奏者をフィーチャーするソロパートも設けているので、劇伴にはみられない魅力に溢れている。演奏者はブックレットに記載されているので確認できるが、一方で劇伴の方の演奏者は不明となっている。この録音分の中からは「都市帝国」のみ本編に使用された。
最後の録音となる第7回と第8回は上映を約2週間後に控えた7月17日と19日に行われている。編集作業が佳境に入り、西崎義展氏の拘りが楽曲的に不足と判断したのであろう。そのため一部はフィルムスコアリングでの録音だったと考えられている。ここでようやくテレサのテーマ関連が出てくる。『「さらば」音楽集』に未収録だったことから作曲が遅い時期だったようだ。特に「テレサの祈り(M-38[7])」(『アルマナック「さらば BGM集」』に収録)などは短いながらも展開して密度の濃い曲に仕上がっている。フィルムスコアリングならではであることを裏付けていよう。またテレサのテーマ関連は劇中使用を考慮して曲数を最小限に抑えていると思われる。「ETERNAL EDITION File No.4『宇宙戦艦ヤマト2』(EE-04)」の項でも触れたが、『ヤマト2』ではテレサの描写に「大いなる愛」のバリエーションが加えて使用されていることもその証左ではないだろうか。また『さらば』終盤に流れた「真赤なスカーフ」は様々なテイクを録音しているので、選曲に幅を持たせているようにも思える。上述の「新生・宇宙戦艦ヤマト」もそのうちの一曲だ。やはり第7回・第8回録音分も第4回・第5回同様にMナンバーには一定の法則性が見えてくる。あくまで推測の域を出ないが。
余談だが、第6回と第7回の間に「オールナイトニッポン・スペシャル・ツアー シンフォニック・コンサート 宇宙戦艦ヤマト 音と映像ロマン」が7月5日の名古屋を皮切りに全国6ヶ所で開催されている。第7回録音日である7月17日当日は福岡市でのツアーが18時半から開催されたので、指揮を担当していた宮川泰氏はさぞハードスケジュールを強いられたのではないだろうか?また製作発表会見では前作と違い、西崎義展氏のダメ出しを幾度も喰らい難産だったと語っていたのも印象深い。宮川泰氏は公開直前のイベントに西崎義展氏や松本零士氏らと出演する機会も多かった。作品内における音楽の比重の高さが窺える。
『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズの『さらば』音楽集&BGM集、本盤を含めた『ヤマト2』BGM集2枚と「YAMATO MUSIC ADDENDUM」に収録されている楽曲を集めて各回の録音順にプレイリストを作ってみるのはいかがだろうか。

 

○EX解説

 兄弟盤の「1978-Ⅴ 宇宙戦艦ヤマト2 BGM集 Part1」と併せて聴きたい本盤は、テレビシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2』の後半からスタートする。
初収録曲は16曲と、偏りのない絶妙な構成に仕上がっていて、これだけでも感動ものだ。
今回の初収録曲の中に『宇宙戦艦ヤマト2』以降で初めて使われた曲が比較的多くある。『宇宙戦艦ヤマトⅢ』(1980年)の第10話で使われた「M-8(1)」(Tr.39)がその代表格であろう。聴きなじんだメロディーであるが故に、印象的に残っている方も多いのでは?


本編でもそうだったように、本盤において「大いなる愛」「宇宙戦艦ヤマト」「真赤なスカーフ」メロディーヴァリエーションの多さに気付くかと思う。「宇宙戦艦ヤマト」「真赤なスカーフ」に至っては『宇宙戦艦ヤマト』(1974年)音楽でも同様に多くあったが、ここは『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』音楽として改めて聴いていただきたい。
ストリングス(弦楽器)アレンジだけでも何種類あるのか?という事にも気付いてくるだろう。そしてMナンバーにも意識して聴いていただけるとより一層の、ある種の深みを増してくるのではないだろうか。初収録曲に耳が行きがちだが、聴き比べの楽しさの側面も本盤にはあるので是非注目して欲しい。


 さて、本編使用曲が出揃ったところで溜飲が下がるところだが、ここで次に何を求めたいのか?という点を考えてみたい。まずは何と言っても、まだ見ぬ未発表曲の収録。(既に幾つかの未収録曲も確認出来ている)次に収録曲の全容の発表とそれに基づいた曲構成のアルバム。(例えばMナンバー順であったり、収録順であったり等)更にはMナンバーの詳しい解説まであれば、何も言う事はない。
今回のMナンバーや録音日・場所の言及により、更なる深みを感じる事が出来た。これで終わりでなく、まだまだ可能性があるという事だ。

 

○メディア/発売日/型番

CD 2013年03月20日(COCX-37389

配信 2013年03月20日(COCX-37389

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
01 愛の始まり M-4(4)/【M-04(4) ≪大いなる愛~弾む恋≫】 00′45″
02 愛の始まり M-EX14(4)/【M-EX14(4) ≪愛のサスペンス≫】 01′11″
03 テレサ・別れ M-EX15(4)/【M-EX15(4) ≪大いなる愛~寂しさと空虚≫】 02′09″
04 テレサ・別れ M-53B(5)/【M-53B(5) ≪大いなる愛~別れ≫】 01′14″
05 テレザートの最後 M-23(4)/【M-23(4) ≪テレサよ永遠に(サスペンスBGM)≫】 01′16″
06 テレザートの最後 M-21(1)/【M-21(1) ≪白色彗星帝国艦隊の出撃(TYPE A)≫】 00′22″
07 テレザートの最後 M-27(2)/【M-27(2) ヤマト起つ!!】 01′27″
08 逃亡 M-49(4)/【M-49(4) 幽閉】 01′18″
09 第11番惑星 M-1B(7)/【M-01B(7) ≪静寂な悲しみのヤマト(TYPE B)≫】  02′20″
10 第11番惑星 M-7(1)/【M-07(1) 無限に広がる大宇宙】 00′57″
11 第11番惑星 M-66(8)/【M-66(8) ≪真赤なスカーフ(ストリングス TYPE 3)≫】 01′23″
12 奇襲作戦 M-31B(7)/【M-31B(7) ≪作戦完了(TYPE B)≫】 00′25″
13 奇襲作戦 M-8B(4)/【M-08B(4) ≪ヤマト作戦室≫】 01′02″
14 奇襲作戦 M-7(2)/【M-07(2) ≪出発(コーダ)≫】 00′36″
15 土方の死 M-23(1)/【M-23(1) ≪白色彗星帝国艦隊の出撃(TYPE C)≫】 00′29″
16 土方の死 M-20(1)/【M-20(1) 彗星帝国艦隊出撃!】 01′08″
17 土方の死 M-16(4)/【M-16(4) ≪浮上するヤマト≫】 01′19″
18 土方の死 M-26(1)/【M-26(1) 真赤なスカーフ】 01′51″
19 土方の死 M-1C(8)/【M-01C(8) ≪悲しさと寂しさのヤマト≫】 02′19″
20 土方の死 EX-3(3)/【EX-03(3) ≪白色彗星(1コーラス TYPE A)≫】 00′39″
21 徹底抗戦 M-33(2)/【M-33(2) ≪D-1B 悲愴なヤマト≫】 01′50″
22 徹底抗戦 M-36B(2)/【M-36B(2) ≪大いなる愛~焦燥ラプソディ(TYPE B)≫】 02′11″
23 徹底抗戦 M-1A(7)/【M-01A(7) ≪静寂な悲しみのヤマト(TYPE A)≫】 02′06″
24 対決 M-10(4)/【M-10(4) ≪静かな白色彗星≫】 01′16″
25 対決 M-8A(4)/【M-08A(4) ≪出撃前の静寂~ヤマト出撃≫】 00′58″
26 二人の勇士 M-27(4)/【M-27(4) ≪不穏なサスペンス≫】 00′34″
27 二人の勇士 M-50(4)/【M-50(4) 古代とデスラーの友情】 01′24″
28 二人の勇士 M-1(2)/【M-01(2) ≪試練(F-3 サスペンスBパート)≫】 00′56″
29 都市帝国攻略作戦 M-14(2)/【M-14(2) ≪L-1 ブラックタイガー≫】 02′24″
30 都市帝国攻略作戦 M-11B(8)/【M-11B(8) ≪真赤なスカーフ(ストリングス TYPE 2)≫】 00′36″
31 都市帝国攻略作戦 M-63(4)/【M-63(4) 出現と進撃】 00′46″
32 ヤマトよ永遠に EX-2(6)/【EX-02(6) ≪超巨大戦艦の脅威≫】 00′49″
33 ヤマトよ永遠に M-14(4)/【M-14(4) ≪大いなる愛とヤマトの使命≫】 01′22″
34 ヤマトよ永遠に M-75(5)/【M-75(5) ≪大いなる愛~ヤマトと共に≫】 01′29″
35 ヤマトよ永遠に M-76A(8)/【M-76A(8) ≪悲しみのヤマト再会≫】 01′34″
36 エンディング・ブリッジ・コレクション2 M-09(4)、17(1)、68(5)、09(6) 01′08″
36-01 M-09(4) ≪コード 白色彗星≫ 00′12″
36-02 M-17(1) ≪誕生(前半パートB ヤマトテーマ トレモロ)≫ 00′19″
36-03 M-68(5) ≪コード≫ 00′11″
36-04 M-09(6) ≪コード 白色彗星(パイプオルガン付き)≫ 00′12″
37 M-51(5)/【M-51(5) デスラーの想い】 01′48″
38 真赤なスカーフ(5)/【(5) 真赤なスカーフ】 03′16″
39 M-8(1)/【M-08(1) ≪明日への希望(後半パート)≫】 02′01″
40 M-9(1)/【M-09(1) ≪明日への希望(後半パート ストリングス)≫】 01′09″
41 M-21(2)/【M-21(2) ≪デスラーのボレロ(高揚)≫】 01′15″
42 M-30(2)/【M-30(2) ≪B-4B 敵に侵入(リズム入り)≫】 00′39″
43 M-31B(5)/【M-31B(5) ≪勇士の決意≫】 00′57″
44 M-11、28(1) 02′32″
44-01 M-11(1) ≪誕生(O-1 ヤマト乗組員の行進パート)≫ 01′06″
44-02 M-28(1) ヤマトのテーマ 01′26″

(Total: 55′02")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「音楽/BGM類」へ戻る↑

 

主題歌/挿入歌類

星に想うスターシャ/スターシャ(CK-513)

○概況と解説

 1978年06月10日に日本コロムビアより発売されたテレビシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』を題材に創られた登場キャラクター“スターシャ”のイメージソングとそのシンフォニー曲である「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト(SS-01)」よりカップリングされた企画盤的EPレコードである。A面である「星に想うスターシャ」は『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』上映年である1978年4月からスタートした文化放送『ペパーミントストリート 青春大通り』のささきいさお氏がパーソナリティを務める番組内にて主だって使用されていた。


A面「星に想うスターシャ」(作編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお)
B面「スターシャ」(作編曲 - 宮川泰 / 演奏 - シンフォニック・オーケストラ・ヤマト)


 上記2曲が収められている。
後に「ETERNAL EDITION『ヤマト・ザ・ベストⅡ―宇宙戦艦ヤマト ボーカルコレクション―』(EE-11)」にてA面「星に想うスターシャ」がCDにまとめられた。

 

○メディア/発売日/型番

EP 1978年06月10日(CK-513)

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
A-1 星に想うスターシャ/【星に想うスターシャ≪(ささきいさお)≫】 04′11″
B-1 スターシャ/【STASHA-スターシャ】 03′12″

(Total:05′12")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「主題歌/挿入歌類」へ戻る↑

 

好敵手/テレサよ永遠に(CK-515)

○概況と解説

 1978年07月25日に日本コロムビアより発売された劇場用映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の挿入歌EPレコードである。


A面「好敵手」(作編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお / コーラス - フィーリング・フリー)
B面「テレサよ永遠に」(作編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお / コーラス - フィーリング・フリー)


 上記2曲が収められている。
後に「ETERNAL EDITION『ヤマト・ザ・ベストⅡ―宇宙戦艦ヤマト ボーカルコレクション―』(EE-11)」にてこれらの曲がCDにまとめられた。

 

○メディア/発売日/型番

EP 1978年07月25日(CK-515)

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
A-1 好敵手/【好敵手≪(ささきいさお)≫】 02′48″
B-1 テレサよ永遠に/【テレサよ永遠に≪(ささきいさお コーラス:フィーリング・フリー)≫】 03′08″

(Total:05′56")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「主題歌/挿入歌類」へ戻る↑

 

ヤマトより愛をこめて/酔いどれ関係(DR-6235)

○概況と解説

 1978年08月01日にポリドールより発売された劇場用映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の主題歌EPレコードである。


A面「ヤマトより愛をこめて」(作曲 - 大野克夫 / 編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - 沢田研二)
B面「酔いどれ関係」(作曲 - 大野克夫 / 編曲 - 船山基紀 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - 沢田研二)


 上記2曲が収められている。
尚、B面「酔いどれ関係」はカップリング曲である。後にA面「ヤマトより愛をこめて」は、「ETERNAL EDITION File No.10『ヤマト・ザ・ベスト』(EE-10)」にてCDに収録された。

 

○メディア/発売日/型番

EP 1978年08月01日(DR-6235)

配信 2017年02月25日(DR-6235

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
A-1 ヤマトより愛をこめて/【ヤマトより愛をこめて≪(沢田研二)≫】 04′28″
B-1 酔いどれ関係 03′17″

(Total:07′45")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「主題歌/挿入歌類」へ戻る↑

 

企画盤

不滅の宇宙戦艦ヤマト ニュー・ディスコ・アレンジ(MR 3162) ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC 「1978-Ⅳ 不滅の宇宙戦艦ヤマト ニュー・ディスコ・アレンジ」(COCX-37387)

○概況と解説

 時に1978年『宇宙戦艦ヤマト2』のテレビ放送が佳境を迎えた頃、突如として現れたこの『不滅の宇宙戦艦ヤマト ニュー・ディスコ・アレンジ』(副題「YAMATO-I adore the eternity of LOVE」)はアルバムタイトルから分かる通り、宇宙戦艦ヤマトの曲を“ディスコ・アレンジ”した企画盤として発売された。
宇宙戦艦ヤマトの音楽と言えば、クラシックやオーケストラやロックといった認知がある中登場した本盤は、異彩さを放っていたが故に当時として好みが分かれ、更には本編で使われていた音楽とも異なる事もあって、よりファンから惜しくも遠ざかってしまっていた知る人ぞ知るアルバムだった。ところが発売後、ある出来事がキッカケとなり見直されていくのであった。
当時、日本では映画『サタデー・ナイト・フィーバー』が公開されたこともあり、第二次ディスコブーム(第一次は1975年ごろとされる)が巻き起こっていたが、まさにそのブームに乗るかのようなそれはヤマトの可能性を広げ、また時代をも象徴したキッカケとなったと言っても過言ではないだろう。

 本盤は前述の通り、『宇宙戦艦ヤマト』『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の音楽から選曲・ディスコアレンジされた全12曲から構成されたアルバムである。
誰しもが知る「宇宙戦艦ヤマト」はもちろん「白色彗星」や「アンドロメダ」、「大いなる愛」等といった多様なメロディからディスコアレンジとして誕生した。
ただ、一言にディスコアレンジといっても単なるディスコというわけではなく、ディスコをモチーフにしたアレンジ集といった方が正しい。ある曲は壮大に、ある曲はビートを聞かせ、また別の曲では悲愴に等とアルバム全体を通じて飽きさせない一つの音楽作品としても成り立っている。
ここで特徴的な曲を幾つか紹介していこう。
「「宇宙戦艦ヤマト」メイン・テーマ」(Tr.01)
1曲目にして、本盤最大の聴きどころであり、また導入としても抜群なこの曲は、一気にディスコアレンジの世界へと誘ってくれる。
誰しもが知る「宇宙戦艦ヤマト」のメロディを用いて、4つ打ちベースドラムに乗せながら、高らかに歌い上げ、「無限に広がる大宇宙」へとバトンを渡し、川島和子氏によるスキャットがまた新しい息吹を感じさせつつ、原曲を損なわない絶妙なバランスがまた聴くものの心を掴んでくる。
同曲は宮川泰氏にとって、後に十八番となる大切な1曲でもあった。
「白色彗星」(Tr.02)
パイプオルガンであまりにも有名な「白色彗星」をディスコ・ロックモチーフにしたらどうなる?という挑戦が新たな「白色彗星」の表情を醸し出す。
中盤からのエレキギターによるソロがカッコよさへの磨きをかけていく!
同曲は後に『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品として誕生した『宇宙戦艦ヤマト2199』において再録が行われ、印象深く使用されている。
「真赤なスカーフ」(Tr.03)
「宇宙戦艦ヤマト」に次いで多彩なアレンジが存在する「真赤なスカーフ」を本盤では爽快なラテン風アレンジが施され、メロディの強さと可能性の広さを実に感じさせられる1曲。
トランペットソロが味わい深さを助長し、魅力を引き出している。
「イスカンダル」(Tr.04)
原曲を知っていれば驚くこの躍動感。美しくも神秘的な「イスカンダル(A-3 美しい大海を渡る)」がまさに南国状態!
宮川泰氏のアレンジの妙が見事に息づき、歌い上げている。
「想人」(Tr.06)
『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』で悲愴な場面で使用されていたあの「想人」がガラリと変わるこれは本盤で一番原曲と印象がかけ離れたものになる1曲と言っても過言ではないだろう。
エレキギターとエレキチェンバロによる掛け合いがとても印象深い。
「アンドロメダ」(Tr.07)
1曲目と同じく、4つ打ちベースドラムに乗せながら次第にアンドロメダのメロディを奏でていくが、興味深いのが原曲「M-03(4) アンドロメダ」のあの勇ましくない静かなイントロまでもモチーフにしているところや、何といっても女性コーラスによる味付けが面白い相乗効果を引き出している。
「好敵手」(Tr.09)
非常に渋くてカッコイイ1曲だが、突如として一転する。
当時知らずに聴いたファンでいたたまれなくなったともよく聞く本盤の名曲。
「雪の最期」(Tr.11)
原曲は「M-65A(8) ユキの最期」で、まさに『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のユキの最期のシーンで使われた曲だが、これがえも言えぬ独特なアレンジで奏で上げ、一種のトランス状態へと誘い、いつからか虜になってしまうような1曲。
敢えて、ディスコアレンジとしなかった事により効果的に。
曲名が強いが、音楽も強い。
「大いなる愛」(Tr.12)
本盤の終曲。
比較的原曲に近いアレンジとなっているが、後半はディスコアレンジによる新しい表情を見せながら、女性コーラスが大団円へと駆け上がり、次第に静かな水面へと還っていく。

 『不滅の宇宙戦艦ヤマト ニュー・ディスコ・アレンジ』は1978年12月25日にポリドールレコードからLPレコードとカセットテープで発売とされるが、発売日がずれ込み翌年1月に店頭に並んだ。
それから本盤は実のところ、当時は知る人ぞ知るアルバムとなっていた事もあり、長年CD化に恵まれなかったが、2012年から日本コロムビアで発売を開始した『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズにて遂に、2012年9月19日CD化を果たした。

 本盤の魅力と言ったら紛れもなく“ディスコ・アレンジ”にあたるわけなのだが、実のところファンの間では別のところで大いに魅力を感じられている運命盤でもある。
それが『宇宙戦艦ヤマト2』における使用事例だ。
第17話「テレザート・宇宙に散る!」から数度、「「宇宙戦艦ヤマト」メイン・テーマ」(Tr.01)「白色彗星」(Tr.02)「襲撃のテーマ」(Tr.08)の3曲がこれまた印象深く使用され、『宇宙戦艦ヤマト2』における名シーン、特徴的重要ピースと成り得たのだ。中でも第20話「ヤマト・奇襲に賭けろ!」においては、ストーリーと相まってディスコアレンジ無くしてはと思わんばかりな素晴らしい仕上がりとなっている。
この事例があり、知る人ぞ知る本盤は次第に見直されていき、今となってはCD化の助長もあり“YAMATO SOUND ALMANAC”の重要なピースと確立された。
さぁ、古代と雪になって踊ってみよう―

 

○メディア/発売日/型番

LP 1978年12月25日(MR-3162)

CT 1978年12月25日(CRF-5087)

CD 2012年09月19日(COCX-373874

 

○収録内容

Tr. 曲タイトル タイム
01 「宇宙戦艦ヤマト」メイン・テーマ/【「宇宙戦艦ヤマト」メイン・テーマ≪(Disco Version)≫】 04′29″
02 白色彗星/【白色彗星≪(Disco Version)≫】 04′02″
03 真赤なスカーフ/【真赤なスカーフ≪(Disco Version)≫】 03′52″
04 イスカンダル/【イスカンダル≪(Disco Version)≫】 04′08″
05 テレサのためいき/【テレサのためいき≪(Disco Version)≫】 02′19″
06 想人/【想人≪(Disco Version)≫】 02′37″
07 アンドロメダ/【アンドロメダ≪(Disco Version)≫】 03′36″
08 襲撃のテーマ/【襲撃のテーマ≪(Disco Version)≫】 03′03″
09 好敵手/【好敵手≪(Disco Version)≫】 04′27″
10 デスラーのテーマ/【デスラーのテーマ≪(Disco Version)≫】 03′52″
11 雪の最期/【雪の最期≪(Disco Version)≫】 03′29″
12 大いなる愛/【大いなる愛≪(Disco Version)≫】 03′54″

(Total:43′48")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「企画盤」へ戻る↑

 

(cs-7077~8) さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち ドラマ編(COCC-12478~79)

○メディア/発売日/型番

LP 1978年10月10日(CS-7077~78)

CT 1978年10月10日(CHY-501~02)

CD 1995年04月01日(COCC-12478~79)

 

○収録内容DISC-1DISC-2

【DISC-1】

Tr. 曲タイトル タイム
01 ヤマト発進/仲間達/テレザート星へ 23′50″
02 テレサ/デスラー/ユキ 16′18″

(Total:40′08")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

【DISC-2】

Tr. 曲タイトル タイム
01 地球艦隊全滅/人類の運命/都市帝国 18′25″
02 超巨大戦艦/永遠の生命/西暦2201年 17′36″

(Total:36′01")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「企画盤」へ戻る↑

 

宇宙戦艦ヤマト2 ドラマ編(CZ-7161~2) 宇宙戦艦ヤマト PART2 ドラマ編(COCC-13035~36)

○メディア/発売日/型番

LP 1981年12月25日(CZ-7161~62)

CT 1981年12月25日(CPY-949~50)

CD 1995年11月21日(COCC-13035~36)

 

○収録内容DISC-1DISC-2

【DISC-1】

Tr. 曲タイトル タイム
01 未知への発進/激戦!第11番惑星/テレサのメッセージ/復讐の鬼・デスラー 23′58″
02 彗星帝国/テレザート星の秘密/愛と別れ(テレサと島)/テレザート宇宙に散る 20′39″

(Total:44′37")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

【DISC-2】

Tr. 曲タイトル タイム
01 決戦!全艦戦闘開始/都市帝国 地球大侵略/運命の対決~炎の中の二人~ 29′38″
02 都市帝国の崩壊/大いなる愛~古代とユキ~/さようならテレサ 22′05″

(Total:51′43")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「企画盤」へ戻る↑

 

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち ドラマ完全収録(CWY-519~20)

○メディア/発売日/型番

CT 1982年09月21日(CWY-519~20)

 

○収録内容CT-1CT-2

【CT-1】

Tr. 曲タイトル タイム
A-1 新たな脅威・白色彗星の出現〈古代の帰還、ヤマト未知への発進、土方艦長救出〉 39′12″
B-1 テレザート星へ〈謎のメッセージ、サルガッソー・危機一髪、テレサ〉 39′46″

(Total:78′58")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

【CT-2】

Tr. 曲タイトル タイム
A-1 白色彗星の侵攻〈デスラー宿命の対決、地球艦隊全滅、白色彗星対ヤマト〉 34′03″
B-1 決戦〈都市帝国、西暦2201年、ヤマト永遠の旅路へ〉 36′56″

(Total:70′59")

※【】内は「使用楽曲リスト」等での曲タイトル、≪≫内はサイトオリジナル補記の曲タイトル

↑「企画盤」へ戻る↑

 


●「概況と解説」担当:
新造戦艦アンドロー梅田MT-01OB-02EE-02~03EE-04AL-02AL-03AL-04

福科考∞譜観TS-03TS-04TS-05EC-11

●「EX解説」担当:
福科考∞譜観MT-01OB-02EE-02~03EE-04AL-02AL-03AL-04

(敬称略)

Copyright © 2012 ヤマト音楽集.

トップに戻る