ストーリー

 

 ガミラスと地球の戦いも無限の時を刻む宇宙の広がりの中では、束の間の瞬きにしか過ぎなかった…そして、時は流れた。
遠い宇宙のどこからか、突然巨大な白色彗星が残虐な侵略を開始した。


 時に西暦2201年、地球は太陽系の凡ゆる星に開発の手を広げ、繁栄を極めていた。
ある日のパトロール中に、謎のメッセージを傍受した古代たちは地球に帰還後、真田に分析相談をする。
「・・・イマ・・・ワタシタチノ・・・キョダイナ・・・」
その謎のメッセージの元、宇宙の危機と救いを求めているものと感じた古代たちは防衛会議へ進言するも、平和と繁栄を求める地球連邦政府は聞く耳を持たなかった。
古代たちの脳裏に浮かぶのは、ガミラスとの戦いの日々、ヤマトと共にある使命であった。そして、古代たちの思いはヤマト乗艦へと足を進めた!


 反逆者と言われるのを覚悟の上で、古代たちはヤマトと共に再び旅立った!!
彼らを見送るのは突き刺すような視線だけであった。
・・・新たな脅威が宇宙を席巻していた
しかし、地球はまだこの事実を知らなかった―


作品概況

 1978年8月5日に劇場用作品として上映された『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』は、顧客動員数400万人を記録した『宇宙戦艦ヤマト』シリーズにおいて最大のヒット作品である。そして、同ストーリーを全26話構成にした『宇宙戦艦ヤマト2』は同年10月14日(翌年4月7日最終回放送)よりテレビ放送された。
通称:「さらば」「さらばヤマト」「さらヤマ」等(『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』)
   「2」「ヤマト2」「パート2」等(『宇宙戦艦ヤマト2』)

後に、『宇宙戦艦ヤマト2』放送中の1979年2月10日には4時間に渡る生ラジオドラマとして『オールナイトニッポン・ラジオドラマ さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が放送された。また『宇宙戦艦ヤマト2』放送終了後の同年10月6日には『宇宙戦艦ヤマト2』の総集編となる『宇宙戦艦ヤマトⅡ ヤマトよ永遠なれ!』(通称:ヤマト2総集編)も放送されている。そして長い歳月を経て、『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』として2017年にリメイクされた。
2019年には『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の“4Kデジタルリマスター”製作が施され、1日限定でイベント上映が行われた。更に2024年には期間限定で劇場上映が行われる予定である。

尚、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の音声には大きく分けて“モノラル”と“ステレオ”の2ヴァージョンが存在しているが、劇場公開時の音声は前者の“モノラル”、後者の“ステレオ”は後に新規製作された音声である。


 本作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』&『宇宙戦艦ヤマト2』は、前作『宇宙戦艦ヤマト』の続編となる。本作の内、『宇宙戦艦ヤマト2』の続編は『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』

音楽概況

作曲:宮川泰、大野克夫

編曲・指揮:宮川泰

音響監督:田代敦巳(『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』)
     佐藤敏夫(『宇宙戦艦ヤマト2』)

演奏:シンフォニック・オーケストラ・ヤマト

収録:1978年05月29、31日、06月05、13、14、22日、07月17、19日
   1978年06月25日、07月02日(『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』

収録曲数:約250曲

エンディング主題歌:ヤマトより愛をこめて(『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』)
<作曲 - 大野克夫 / 編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - 沢田研二>

オープニング主題歌:宇宙戦艦ヤマト(『宇宙戦艦ヤマト2』)
<作編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお / コーラス - ミュージカル・アカデミー>

エンディング主題歌:テレサよ永遠に(『宇宙戦艦ヤマト2』)
<作編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお / コーラス - フィーリング・フリー>

イメージソング:好敵手
<作編曲 - 宮川泰 / 作詞 - 阿久悠 / 歌 - ささきいさお / コーラス - フィーリング・フリー>

 

― 前作『宇宙戦艦ヤマト』の音楽よりも、弦セクションを中心とした約60名の大編成によるオーケストレーションで重厚な音楽になったばかりでなく、武蔵野音楽大学にてパイプオルガンを2日間(内、1日は宮川彬良氏が手鍵盤を担当)に渡り収録している事も特徴的です。また「デスラー」をはじめとしたキャラクターや「アンドロメダ」等メカニック、本作のテーマである「愛」といった特定のテーマに寄り添った音楽が多く作られました。パイプオルガンを除き、これらは以降の作品でも共通しています。
他には、前作『宇宙戦艦ヤマト』の音楽や『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』のリアレンジもまた、もう一つの特徴でしょう。

 『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の音楽収録は8日間に渡って200曲以上ものの収録が行われました。
その他、収録の合間を縫って『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』用の収録も2日間に分けて行われており、計10日間という非常に贅沢な音楽収録となりました。
『宇宙戦艦ヤマト2』用に収録した音楽は存在せず、使用された楽曲は例外(『不滅の宇宙戦艦ヤマト ニュー・ディスコ・アレンジ』)を除き、前作から『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』まで収録した楽曲から使用しています。

 1978年8月1日に発売された『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』は、「アルバムランキング」においてアニメ映画サントラの売上歴代1位を『アナと雪の女王』が登場した2014年まで保持した記録を持ちます。ヤマト音楽としてだけでなく、アニメ映画サントラとしても代表格なアルバムで、それはまさにヤマト音楽の素晴らしさを物語っています。


Copyright © 2012 ヤマト音楽集.

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