MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―紹介

 

デザイン:福科考∞譜観


 当サイトでは『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに関する音楽メディアに焦点を当てているが、ここでは例外的に映像メディアを紹介したい。『宇宙戦艦ヤマト 完結編』公開の翌年である1984年から日本コロムビアより順次リリースされた『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ』である。
その内容は、本編のダイジェスト映像に主要音楽を合わせて再構成したミュージックビデオとなっており、作品によってはセリフやS.E.も効果的に挿入されている。まさにビジュアルに特化したオリジナル・サウンドトラック盤と言えよう。発売当時はビデオカセット(VHSとβの両規格)、光学式ビデオディスク(レーザーディスク)と三つの規格で、テレビシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』、劇場用作品『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』、同『ヤマトよ永遠に』、同『宇宙戦艦ヤマト 完結編』、テレビスペシャル『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』の5種類が発売された。のちにこれらの規格は時代とともに市場からその姿を消した。次世代メディアに切り替わった現在、その存在を知る者は少なく、長きに渡り幻のアイテムとして扱われてきたのである。
それが『宇宙戦艦ヤマト2199』(以下、『ヤマト2199』)も最終章を目前にした2013年7月、『MV SERIES』として29年振りに再発売されることとなった。メディアはブルーレイディスク(以下、BD)とDVDの2種類に替わり、さらに新作の『ヤマト2199』もラインナップに加わった。その反響から2014年11月にかけて残り4作品の復刻と『ヤマト2199』の後半の映像から再編集した第二弾がリリースされた。
本ページでは解説、そして収録内容と共にBGMとは一味違う、7作品から成る『MV SERIES』を紐解いていこう。

またひとつ、新しいヤマトに逢える。

MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―

MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト(COXC-1063) MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト(COBC-6482)

○概況と解説

 『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ』第一弾は『宇宙戦艦ヤマト』である。後世に残る名盤『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』(以下、『交響組曲ヤマト』)をベースに、テレビシリーズのストーリー進行に合わせ、一部において楽曲の追加と差し替え、曲順の変更がなされている。『交響組曲ヤマト』はテレビ用劇伴の作曲者・宮川泰氏自らが、それら楽曲をオーケストラ用にアレンジし、新たに組曲形式に編み直したヤマト音楽アルバム第一号である。その詳細は「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト(SS-01)」を参照していただきたい。下記収録内容をご覧いただくとお分かりのように、全体の流れは『交響組曲ヤマト』の曲順を極力崩さないようにしている。ここでは『交響組曲ヤマト』を基に解説していきたい。
タイトル後のチャプター2から7まではオリジナルアルバムをそのまま収録している。これはちょうどLPレコードのA面に相当している。
次のチャプター8からオリジナルBGM等を織り交ぜていくのだが、元の『交響組曲ヤマト』のB面自体が音楽的に独自性の強い内容になっているのを、本作ではテレビ本編寄りにアレンジしていると捉えることができる。まず『交響組曲ヤマト』から漏れた曲である「U-3 デスラー登場」「G-2 艦隊集結」によるガミラスサイドのブロックを配置。チャプター10「DECISIVE BATTLE-決戦」へ向けての布石としている。このブロックとチャプター17のエンドクレジットに流れる「F-1B 元祖ヤマトのテーマ」、そしてディスクのトップメニュー画面の「D-3 夕陽に眠るヤマト」の4曲は、第1作『宇宙戦艦ヤマト』BGMの疑似ステレオ版を使用している。疑似ステレオ版BGMに関しては「宇宙戦艦ヤマト べストセレクション-PART.1から完結編まで-(EC-12)」の項に詳しい。
B面1曲目の「SCARLET SCARF-真赤なスカーフ」はラテンミュージック風にアレンジが施されていたが、さすがにアルバムオリジナル感が色濃いため、本作では唯一未収録となっている。チャプター9ではそれに代わって、前半のストリングスのみで演奏した『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)での再演奏版である『(テレビ)オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2』収録の「M-26(1) 真赤なスカーフ」に差し替えている。
チャプター11は原曲「N-1 哀しみのヤマト」の『さらば』再演奏版である「M-04(2) ヤマト再会」上記アルバム収録)。こちらは当時の広告等に『交響組曲ヤマト』とともにこの曲名が記載されていた。チャプター7の「REMINISCENCE-追憶」も原曲を同じくするものだが、ここはストーリー上、第24話や劇場版での使用例に準拠しての配置と思われる。
またこの『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ』では当時のアルバムに未収録だった楽曲が幾つか使用されていることも忘れてはならない。当時のオリジナルBGMは、交響組曲・音楽集アルバム12枚とBGM集2枚しかなく、未収録BGMに飢えていた時代だったのだ。本作においてはチャプター13の前半がそれに当たる。原曲「D-1B 悲愴なヤマト」の『さらば』再演奏版(ALMANACでの曲名は「徹底抗戦 M-33(2)」)で、既発売アルバムになかった曲である。
そして『交響組曲ヤマト』初出のオリジナル曲である「HOPE FOR TOMORROW-明日への希望」「STASHA-スターシャ」の2曲は曲順を入れ替えて前者を終曲としている。のちの『宇宙戦艦ヤマト2199』の最終話に先んじてラストシーンに被せているのが興味深いところと言えよう。


 最初の発売は1984年7月1日、VHS〈C69-9088〉とβ〈C69-9588〉の2規格のビデオカセットが店頭に並んだ。価格は12,800円とまだビデオソフトが高価な時代だった。
LD〈C59-6022〉は1984年8月21日とビデオに対し約1ヶ月遅れての発売で価格は7,800円。このようなリリースのタイミングのズレはLDが普及し始めたこの時期のコロムビアの慣例であった。
そして2013年7月24日にBD〈COXC-1063〉とDVD〈COBC-6482〉の2規格で待望の復刻が叶った。余談だが、この日は『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズを海外タイトルである『STAR BLAZERS SOUND ALMANAC』として世界配信(56ヶ国)を開始している。


 LDにはチャプター分割がなかったが、復刻されたBD&DVDにおいて新たにチャプターが設けられ、頭出しが容易になった。ただし曲目リストの記載はない。
本作を含む旧作品に関しては、全て音声トラックを入れ直している。同時期に展開中だった『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズと同様のリマスタリング(オリジナルアナログマスターから24bit/96kHzでデジタル化)を施したものをリニアPCMで収録しているため、飛躍的に音質が向上。ハイレゾ音源と同等の音質を得られたことは、間違いなく重要なセールスポイントのひとつであろう。

 

○メディア/発売日/型番

VHS 1984年07月01日(C69-9088)

β    1984年07月01日(C69-9588)

LD  1984年08月21日(C59-6022)

DVD 2013年07月24日(COBC-6482

BD  2013年07月24日(COXC-1063

 

○収録内容

Ch. タイム 曲タイトル
  D-3 夕陽に眠るヤマト≪(疑似ステレオ)≫
01 0:00:00~0:00:12 M-44(4) ≪ブリッジ ヤマト~アンドロメダ≫
02 0:00:16~0:05:37 OVERTURE-序曲
03 0:05:46~0:09:45 THE BIRTH-誕生
04 0:09:49~0:11:27 SASHIA-サーシャ
05 0:11:35~0:14:15 TRIAL-試練
06 0:14:18~0:17:13 TAKE OFF-出発
07 0:17:19~0:19:30 REMINISCENCE-追憶
08-01 0:19:35~0:19:59 U-3 デスラー登場≪(疑似ステレオ)≫
08-02 0:19:59~0:21:21 G-2 艦隊集結≪(疑似ステレオ)≫
09 0:21:27~0:23:19 M-26(1) 真赤なスカーフ
10 0:23:24~0:28:07 DECISIVE BATTLE-決戦
11 0:28:16~0:30:18 M-04(2) ヤマト再会
12 0:30:25~0:33:56 ISKANDALL-イスカンダル
13-01 0:34:01~0:35:52 M-33(2) ≪D-1B 悲愴なヤマト≫
13-02
14
0:35:54~0:39:10 RECOLLECTION-回想
15 0:39:14~0:42:29 STASHA-スターシャ
16 0:42:34~0:47:47 HOPE FOR TOMORROW-明日への希望
17 0:47:57~0:49:04 F-1B 元祖ヤマトのテーマ≪(疑似ステレオ)≫

(Total: 49'04")

↑「MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―」へ戻る↑

 

MV SERIES さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(COXC-1076) MV SERIES さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(COBC-6556)

○概況と解説

 『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ』の第二弾『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)は、前作『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト』がアルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』(以下、『交響組曲ヤマト』)を中核に置いた構成だったのに対して、本作品は『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集』(以下、『「さらば」音楽集』)に囚われず、『さらば』本編用に録音された楽曲を中心に、一部を除きほぼストーリー進行に合わせた楽曲の配置がなされている。これは同盤が純然たるオリジナル・サウンドトラックではないことが要因の一つとされる(詳細は「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 音楽集(MT-01)」の項をご覧いただきたい)。そのため『テレビオリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト PART2』からの収録が目立っている。本作発売時における音盤の既発売商品は、これら2枚のアルバムのほかに徳間音楽工業(現:徳間ジャパンコミュニケーションズ)から発売されたフォノシート『宇宙戦艦ヤマト 主題歌・BGM集』〈FL-1001~2〉(SheetⅡのB面にBGMが数曲収録されていた)があったのみで、多数残された未収録曲の発表をファンが渇望していた時期であった。
本作品にも前作と同様に既発売アルバムに未収録だった曲がいくつか収録されている。ただしこれらにはセリフが挿入されていたり、フェードアウトなどの短縮編集が施されていたりと、筆者にとってはまさに遺憾としか言いようがなかった。唯一の例外はチャプター2「白色彗星」の中間部の「EX-06B(6) ≪重い白色彗星≫」のみである。チャプター3は『交響組曲ヤマト』の「OVERTURE-序曲」からスキャット部を抜粋。チャプター6の「M-33(2) ≪D-1B 悲愴なヤマト≫」と続く同7「TAKE OFF-出発」同8「M-04(2) ヤマト再会」は前作と重複収録している。チャプター4「M-03(4) アンドロメダ」は変則的な編集が施されている。劇中使用されたBGM版の途中から音楽集版に繋ぎ、コーダで再びBGM版に戻るというロングバージョンになっている。続く同5「M-06(4) 英雄の丘」もBGM版に音楽集版が続く構成を採っている。チャプター6のヤマト発進シークエンスは本編で使用された『交響組曲ヤマト』の「THE BIRTH-誕生」を収録せず、敢えて本編未使用だった「M-33(2) ≪D-1B 悲愴なヤマト≫」「M-13(4) メインタイトル~ヤマトに敬礼」「M-11(1) ≪誕生(O-1 ヤマト乗組員の行進パート)≫」「M-28(1) ヤマトのテーマ」の4曲で「THE BIRTH-誕生」を再現している。チャプター12は、本編において地球艦隊とバルゼー艦隊との戦闘シーンで流れた「GATLANTIS-都市帝国(ガトランティス)」だが、本作品では『「さらば」音楽集』の曲タイトルに沿った形でヤマトと都市帝国の死闘を彩っている。チャプター14「未知なる空間を進むヤマト」『ヤマトよ永遠に』(1980年)のBGMなのだが、恐らくヤマト側の勝利へのターンを表現しての選曲なのだろう。そして最後は沢田研二氏歌唱の主題歌「ヤマトより愛をこめて」で締め括る。日本コロムビアの『さらば』関連の音楽商品ではこれまで「音楽集」「ドラマ編」「主題歌・ヒット曲集」「完全収録ドラマ編」とすべて収録を見送られてきたが、本作品にて初めて収録が実現した。このことは特筆に値しよう。


 本作品の最大の特徴として、上述のように曲中の随所に挿入されるセリフの多さが挙げられる。『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト』『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト 完結編』などは音楽のみで構成されているのに対し、本作ではセリフ挿入の頻度が極めて高く、全収録曲のうち半数を超えており『MV SERIES』最多となっている。このことから制作側の編集に対するコンセプトが統一されているとは言い難い。これら使用されているセリフの殆どはSEがミックスされる前の音声素材である。特にデスラーとズォーダーはエコー処理前とあって生々しく聴こえ、かなり貴重な音源であると言えるだろう。
またこのシリーズの特徴の一つににスキャニメイトによる付加効果がある。アナログコンピューターを駆使したVTR映像技術で、日本国内で唯一機材を所有していた東洋現像所ビデオセンター(現:IMAGICA)によるものである。『MV SERIES』の本編以降使用されてきた。本作では白色彗星をより輝かせたり、爆発などのカットなどで効果を上げている。


 前作同様、VHS〈C69-9089〉とβ〈C69-9589〉のビデオカセット2規格が1984年8月1日に発売。価格は各12,800円。次いでLD〈C59-6023〉が1984年9月21日に発売された。価格は7,800円。
最新メディアは2014年11月19日、BD〈COXC-1076〉とDVD〈COBC-6556〉の2規格で展開。2013年7月24日から始まった復刻リリースのしんがりを務めた。本盤から『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト完結編』までの旧作の品番が昇順で連番になっているところから、『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199』『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト』の発売後の反響でこれらの復刻が決まったと推測できる。

 

○メディア/発売日/型番

VHS 1984年08月01日(C69-9089)

β    1984年08月01日(C69-9589)

LD  1984年09月21日(C59-6023)

DVD 2014年11月19日(COBC-6556

BD  2014年11月19日(COXC-1076

 

○収録内容

Ch. タイム 曲タイトル
白色彗星≪(Ch.02 Edit Version)≫
01 0:00:00~0:00:16 M-31(2) ≪T-1 エンディング1≫
02-01 0:00:20~0:01:49 白色彗星≪(TYPE 1)≫
02-02 0:01:49~0:02:29 白色彗星≪(TYPE 2)≫
02-03 0:02:29~0:03:30 EX-06B(6) ≪重い白色彗星≫
02-04 0:03:30~0:04:11 白色彗星≪(TYPE 2)≫
02-05 0:04:11~0:04:56 白色彗星≪(TYPE 1)≫
03 0:05:04~0:06:44 OVERTURE-序曲
04-01 0:06:48~0:08:05 M-03(4) アンドロメダ
04-02 0:08:05~0:09:03 ANDROMEDA-アンドロメダ
04-03 0:09:03~0:09:11 M-03(4) アンドロメダ
05-01 0:09:20~0:10:08 M-06(4) 英雄の丘
05-02 0:10:08~0:12:50 HERO’S HILL-英雄の丘
06-01 0:12:57~0:14:47 M-33(2) ≪D-1B 悲愴なヤマト≫
06-02 0:14:47~0:15:43 M-13(4) メインタイトル~ヤマトに敬礼
06-03 0:15:43~0:16:49 M-11(1) ≪誕生(O-1 ヤマト乗組員の行進パート)≫
06-04 0:16:49~0:18:15 M-28(1) ヤマトのテーマ
07 0:18:18~0:19:44 TAKE OFF-出発
08 0:19:50~0:21:52 M-04(2) ヤマト再会
09 0:22:03~0:24:22 M-37-2(7) テレサ愛のテーマ
10-01 0:24:28~0:25:04 U-3 デスラー登場≪(疑似ステレオ)≫
10-02 0:25:07~0:27:09 M-48(5) デスラー戦法
11-01 0:27:10~0:30:38 DESLER LONELINESS-デスラー 孤独≪(オーケストラ)≫
11-02 0:30:42~0:31:25 DESLER LONELINESS-デスラー 孤独≪(ギター)≫
12-01 0:31:31~0:32:05 M-63(4) 出現と進撃
12-02 0:32:07~0:34:44 GATLANTIS-都市帝国(ガトランティス)
13 0:35:33~0:37:06 M-11(2) ≪挑戦(H-2 敵宇宙船の出撃パート)≫
14 0:37:06~0:39:00 未知なる空間を進むヤマト
15 0:39:29~0:40:54 M-72(5) ≪想人≫
16-01 0:40:58~0:41:58 M-05(4) 再会
16-02 0:42:25~0:42:41 M-21(4) 安らぎ
16-03 0:42:44~0:43:42 M-22B(4) 想い―星空の彼方に
16-04 0:44:01~0:45:42 M-77B(5) 愛のメロディー
17 0:46:38~0:47:41 M-65A(8) ユキの最期
18 0:48:31~0:53:01 ヤマトより愛をこめて≪(沢田研二)≫
19 0:53:33~0:54:41 F-1B 元祖ヤマトのテーマ≪(疑似ステレオ)≫

(Total: 54'41")

↑「MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―」へ戻る↑

 

MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち(COBC-6557) MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち(COXC-1077)

○概況と解説

 『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ』の『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』の初リリースは、ラインナップ上、最も遅い発売だった。同シリーズの『宇宙戦艦ヤマト 完結編』から既に半年も経過した頃だ。このことから元々劇場版のみでのラインナップが組まれ、本作品は追加制作された可能性が高い。先に発売した次回作『ヤマトよ永遠に』に「新コスモタイガー≪(BGM)≫」が収録されているのもそれを裏付けているのではないだろうか。
初リリース時は、まだ音盤がアルバム『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち 音楽集』(以下、『「新たなる」音楽集』)と『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち ドラマ編』しかない頃である。使用音楽は下記リストからお分かりのように『「新たなる」音楽集』からの抜粋が多くを占めている。また映像素材の時間に限りがあるためか短縮編集された曲も少なくない。
前半はヤマト不在で進行するため、本編以上にデスラー寄りに構成された印象がある。そのせいか、ささきいさお氏歌唱による主題歌「ヤマト!! 新たなる旅立ち」「新コスモタイガー≪(BGM)≫」の2曲は巻末に配置されボーナストラック的な扱いとなっている。そのチャプター14「新コスモタイガー≪(BGM)≫」は本作の代表曲の一つ。新生ヤマトをイメージした爽快感あふれる曲で、メニュー画面のBGMにも設定されている。本作から登場する暗黒星団帝国のテーマ曲であるチャプター8「暗黒星団帝国-自動惑星ゴルバ-」も出色の出来だろう。オーケストラとピアノにシンセサイザーが上手く絡み、得体の知れない強敵を見事に表現している。また、スターシャの悲しい運命を切なげに奏でた「別離-愛しきものよ-」の旋律もクライマックスを盛り上げている。本編では未使用だったが、本作品では当該シーンを再現している。願わくばフルサイズで収録してほしかった。なお、これら3曲は翌年上映の『ヤマトよ永遠に』でも効果的に使用されている。
当時、レコードショップに配布される新譜情報の曲目欄に“「別離」歌/堀江美都子”と記載されていたことに驚いた記憶がある。その代わりエンディングに流れた挿入歌である島倉千代子氏歌唱の「サーシャわが愛」が収録されていないのだ。カットされた理由は不明である。チャプター10「別離-愛しきものよ-」に導かれる形で、同一メロディーを用いたTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマトⅢ』のエンディングテーマが採用されたとみてよいだろう。個人的見解だが、「別離」ブロックの第1作『宇宙戦艦ヤマト』の回想シーンに重ねてみると、母性をストレートに表現した「サーシャわが愛」では、神秘性を帯びたイスカンダルの女神には少々合わないと制作側で感じたのではないかとみている。ミュージックビデオとしては正しい選択だったのかもしれない。


 前回リリースの『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』に続いて、一部の楽曲にセリフが効果的に被せられている。興味深いところでは、チャプター10「別離-愛しきものよ-」のみスターシャの声がステレオでミックスされており、実現しなかったステレオ音声版を夢想させてくれる。なお、デスラーの声には本編同様のエフェクトが掛かっているので、この点は『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』とは異なる。


 上記にあるように初回メディアのリリースは他のラインナップから半年のブランクがある。VHS〈C59-9201〉とβ〈C59-9701〉のビデオカセット2規格が1985年3月21日に発売。価格は各8,800円。LD〈C59-6081〉は2ヶ月置いた1985年5月21日に発売された。価格は6,800円。本編が正味93分と劇場版よりも短いことから、本作品も収録時間が35分と他の作品に比べ15~20分ほど短くなっている。そのためビデオ&LDでは価格が安く設定されていた。
最新メディアは、BD〈COXC-1077〉とDVD〈COBC-6557〉の2規格が2014年9月17日に発売されている。
余談だが、タイトルの「新たなる旅立ち」の書体に関して長年の疑問がある。本編におけるオリジナルロゴは「愛の戦士たち」を踏襲した丸ゴシック体なのだが、なぜかコロムビアのパッケージデザインは当時から一貫して明朝体を使用し続けてているため、違和感を拭えない。更に現在ではバンダイビジュアルのビデオソフトにも波及している。本作品のパッケージも同様だが、映像のチャプター1のメインタイトルだけは丸ゴシック体によるオリジナルロゴが正しく使われている。今後の商品はぜひともオリジナルロゴで統一してほしいものだ。

 

○メディア/発売日/型番

VHS 1985年03月21日(C59-9201)

β    1985年03月21日(C59-9701)

LD  1985年05月21日(C59-6081)

DVD 2014年09月17日(COBC-6557

BD  2014年09月17日(COXC-1077

 

○収録内容

Ch. タイム 曲タイトル
新コスモタイガー≪(BGM)≫
01 0:00:00~0:00:12 M-44(4) ≪ブリッジ ヤマト~アンドロメダ≫
02 0:00:15~0:01:50 OVERTURE-序曲
03-01 0:01:54~0:03:21 デスラー様々≪(TYPE 1)≫
03-02 0:03:35~0:04:49 ≪デスラー愛≫
04 0:04:51~0:06:36 M-48(5) デスラー戦法
05 0:06:39~0:08:53 放浪のイスカンダル
06 0:08:58~0:11:42 自動惑星ゴルバ
07 0:11:47~0:13:15 M-12(1) ヤマトオープニングテーマ
08-01 0:13:17~0:13:36 暗黒星団帝国-自動惑星ゴルバ-
08-02 0:13:37~0:14:35 ゴルバのテーマ(ピアノ)
09 0:14:39~0:16:27 M-51(5) デスラーの想い
10-01 0:16:33~0:18:39 別離-愛しきものよ-
10-02 0:18:49~0:19:22 別離-愛しきものよ-
10-03 0:19:28~0:22:21 別離-愛しきものよ-
10-04 0:22:26~0:22:43 別離(ストリングス TYPE A)
11 0:22:49~0:25:18 別離≪(堀江美都子)≫
12 0:25:22~0:28:02 M-EX17(4) 好敵手Ⅰ
13 0:28:04~0:30:01 ヤマト!!新たなる旅立ち≪(ささきいさお)≫
14 0:30:03~0:32:31 新コスモタイガー≪(BGM)≫
15 0:32:39~0:33:46 F-1B 元祖ヤマトのテーマ≪(疑似ステレオ)≫

(Total: 33'46")

↑「MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―」へ戻る↑

 

MV SERIES ヤマトよ永遠に(COXC-1078) MV SERIES ヤマトよ永遠に(COBC-6558)

○概況と解説

 本作は初回発売時において3番目に位置する。その特徴として『MV SERIES』中、構成が最も異色と言えるのではないだろうか。冒頭に中盤のクライマックスである「二重銀河」を配置し、「ヤマト飛翔」でパワーアップしたヤマトのハイライトシーンをまとめあげているなど、本編のストーリー構成に囚われない曲順である。収録されている楽曲は当時発売されていた2枚の音楽集を中心に未収録BGMを加えたベスト盤的な内容となっている。
そのチャプター3「ヤマト飛翔」は、劇場上映版とモノラル版において、中間補給基地でのコスモタイガー隊の活躍シーンでの使用が認められている。『ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC「1980-Ⅳ ヤマトよ永遠に BGM集」』〈COCX-37394〉にて初めて音盤化され、歓喜したファンも多いと思うが、初商品化はこちらが先である。因みに曲名は『宇宙戦艦ヤマト 完結編』での使用例に由来するものであろう。詳しくは下記「収録内容」を参照していただきたい。チャプター13「ヤマト大決戦」『オリジナルBGMコレクション ヤマトよ永遠に』〈COCC-12872〉に先んじての収録だった。さすがにこの曲をバックにデザリアム星の南極突入~波動砲発射までを一気にみせてしまうため、サーシャの死もあっさりとした扱いになっている。チャプター11の後半「アルフォン少尉≪(ストリングス)≫」では唯一セリフが挿入されている。
歌曲は本編使用された全4曲から岩崎宏美氏歌唱の「銀河伝説」と布施明氏歌唱の「愛よその日まで」を収録。特に前者は本編において上映終了後の幕間音楽として流れていたが、本作では挿入歌「愛の生命」のシーンに代わって選曲されている。


 この作品のみビデオ編集は東洋現像所ビデオセンターではなくビデオ・サンモールとなっている。同時にそれはスキャニメイト効果が加えられていないことを意味する。というのも「MV SERIES さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(MV-02)」の項でも触れているように、当時スキャニメイトの機材を所有しているのは国内では東洋現像所のみだったためである。タイトルのプロデューサーのテロップは基本フォーマットのため例外だが、このことから初期リリース4作品分の作業がほぼ同時進行だったことを匂わせる。恐らく東洋現像所ビデオセンターのキャパシティや制作スケジュールから別会社に依頼した可能性などが考えられるが詳細は不明である。
またスキャニメイト導入に関して、元タツノコプロの笹川ひろし氏のアカデミー参画は無関係ではないだろう。タツノコプロ作品において多用されていたことからも伺い知れるところだ。時期的には『メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行』のオープニングでのテロップが最初とされるが、本格的な使用は『ヤマトよ永遠に』本編からである。
また本作ではオリジナルのワープディメンション効果は踏襲していない。本編の前半部はビスタビジョン(レターボックス)、後半部はシネスコサイズだが、画角の変化はなく終始スタンダード画面のままである。この頃東映ビデオとビクターからリリースされていた本編のビデオソフトはいずれもスタンダード画面であることから、本作も同様にそのスタイルを継承している。翌年の6月に発売されたコロムビアのLDも東映ビデオ版とマスターを共有しているため同様である。前半部はノートリミングだが、後半部は両サイドをトリミングしているため画質が粗く、両者間でかなりのギャップがある。


 本作のみVHS〈C59-9090〉とβ〈C59-9590〉のビデオカセット2規格のみのリリースに留まり、レーザーディスクは発売されていない。当時のコロムビアの新譜情報などでLDの品番<C59-6024>が発表されていることから、元々当初から発売する予定だったことが伺える。価格は各12,800円で1984年9月1日に発売された。
最新メディアは、BD〈COXC-1078〉とDVD〈COBC-6558〉の2規格が2014年7月23日に発売された。LDリリースがなかったため長らく幻の存在と噂されてきた本作が、復刻によって現代に高音質で甦ったのは大変喜ばしいことである。

 

○メディア/発売日/型番

VHS 1984年09月01日(C59-9090)

β    1984年09月01日(C59-9590)

LD             (C59-6024) ※発売予定のみ

DVD 2014年07月23日(COBC-6558

BD  2014年07月23日(COXC-1078

 

○収録内容

Ch. タイム 曲タイトル
新銀河誕生
01 0:00:00~0:00:17 M-31(2) ≪T-1 エンディング1≫
02 0:00:22~0:03:59 二重銀河
03 0:04:03~0:06:24 ヤマト飛翔
04-01 0:06:28~0:08:44 壊滅する無人艦隊
04-02 0:08:45~0:10:00 重核子爆弾
05-01 0:10:06~0:12:23 サーシャ(澪)・出逢い
05-02 0:12:23~0:13:39 サーシャ・幸せ
05-03 0:13:39~0:15:45 サーシャ(澪)・わかれ
06 0:15:56~0:19:05 愛し合う二人
07 0:19:14~0:21:18 悲恋
08 0:21:21~0:24:35 銀河伝説≪(岩崎宏美)≫
09 0:24:41~0:27:09 新コスモタイガー≪(BGM)≫
10 0:27:12~0:31:23 暗黒星団帝国
11-01 0:31:31~0:34:31 のこされて
11-02 0:34:35~0:36:25 アルフォン少尉≪(ストリングス)≫
12-01 0:36:32~0:39:04 傷ついた戦士たち
12-02 0:39:06~0:40:46 地球攻防戦
13 0:40:54~0:43:19 ヤマト大決戦
14 0:43:26~0:46:56 新銀河誕生
15 0:47:05~0:51:31 愛よその日まで≪(布施明)≫
16 0:51:34~0:52:41 F-1B 元祖ヤマトのテーマ≪(疑似ステレオ)≫

(Total: 52'41")

↑「MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―」へ戻る↑

 

MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト 完結編(COXC-1079) MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト 完結編(COBC-6559)

○概況と解説

 『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ』の『宇宙戦艦ヤマト 完結編』(以下、『完結編』)の初リリースはラインナップ上、4番目に位置する。同じ日本コロムビアから1984年6月に発売されたLD『宇宙戦艦ヤマト 完結編 70mm版』〈C59-6015~6〉の直後となる9月のリリースである。ご存知の通り、『完結編』の完成作品は大まかに2つのバージョンが存在する。1983年3月19日に公開された35mm版と同年11月5日に渋谷パンテオンにて上映された70mm版(6ch立体音響)の2種類である。
本作に使用した元映像は35mm版と70mm版の双方から採られ、完成作品では決して見られない組み合わせによる編集となっている。代表例として、前者はチャプター15の古代と雪のラブシーン、後者はチャプター11のサッカーに興じる島兄弟の描写などが挙げられる。また劇場公開版の画角はそれぞれ35mm版がビスタサイズ、70mm版がスコープサイズであったが、本作は上記LDに倣いノートリミングのスタンダードサイズとなっている。
音楽面では、従来の宮川泰氏に加え、ピアノ奏者としてシリーズを長年支えてきた羽田健太郎氏が作曲家として参加していることが最大の特徴だろう。まさにシリーズの有終の美を飾るに相応しい共作である。音盤も日本コロムビアから3枚、徳間音楽工業(現:徳間ジャパンコミュニケーションズ)から2枚、計5枚の音楽集がリリースされ注目された。本作の収録曲の大半はこれらアルバムから抜粋されており、比較的物語に即した曲順となっているため旧シリーズ中最も違和感のない構成となっていると言える。


チャプター2の「アクエリアス45億年」は、前奏がコロムビア『音楽集 Part1』」、スキャットによるメロディ部は徳間音工『テーマ音楽集Ⅰ』からと劇中使用と同様の編集が加えられている。チャプター6の「冥王星海戦」は、本編ではディンギル帝国軍の機動部隊による地球攻撃シーンに使用されていたが、本作ではヤマト率いる残存艦隊とディンギル水雷戦隊との息詰まる攻防のシーンを充て、本来の曲名に合わせた映像になっているところも見逃せないところだ。また本作ではセリフの挿入が一切行われておらず、チャプター13の「SYMPHONY OF THE AQUARIUS」チャプター14の「F-1B 元祖ヤマトのテーマ≪(疑似ステレオ)≫」の間に、自沈後艦首を持ち上げ再び海中に没するヤマトのシーンに効果音が添えられているのみである。
歌曲は二大主題歌の「古代(おれ)とヤマト」「ラブ・シュープリーム~至上の愛~」と挿入歌「二つの愛」の3曲を収録。これらは全て1コーラスに編集が施されている。


 他のシリーズ同様、VHS〈C69-9135〉とβ〈C69-9635〉のビデオカセット2規格が1984年9月21日に発売。価格は各12,800円。LDは前作『ヤマトよ永遠に』と異なり、一ヵ月後の1984年10月21日に〈C59-6041〉が発売された。価格は7,800円。
最新メディアは2014年 4月23日、BD〈COXC-1079〉とDVD〈COBC-6559〉の2規格。本作から年代を遡る形でリリースしていった。
各巻共通するエンディングは「元祖ヤマトのテーマ」擬似ステレオ版BGMが流れる。一見『完結編』の「宇宙戦艦ヤマト’83」のクレジットタイトルを思わせるようなシリーズのダイジェスト映像であるが、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』『ヤマトよ永遠に』、そして商品ラインナップにない『宇宙戦艦ヤマトⅢ』のオープニング映像も使われている好編集だ。ここで『MV SERIES』の制作スタッフを一部紹介したい。チーフ・ディレクターの田代敦巳氏はアニメ作品の音響監督の草分け的存在であり、TVシリーズ第1作目から音響監督として活躍された。氏のディレクションがなければ、『宇宙戦艦ヤマト』における宮川泰氏の音楽と柏原満氏の効果音は生まれなかった。その功績は大いに評価されるべきであろう。ビジュアル・ディレクターの棚橋一徳氏は田代氏と同じく虫プロ出身で、オリジナルヤマトシリーズでは一貫して助監督を勤めあげた功労者である。オーディオ・ディレクターの小山光弘氏は『ヤマトよ永遠に』以降の音響制作に関わった。本作では選曲を担当している。この『MV SERIES』は当時のオリジナルスタッフが手掛けていることも魅力の一つなのだ。

 

○メディア/発売日/型番

VHS 1984年09月21日(C69-9135)

β    1984年09月21日(C69-9635)

LD  1984年10月21日(C59-6041)

DVD 2014年04月23日(COBC-6559

BD  2014年04月23日(COXC-1079

 

○収録内容

Ch. タイム 曲タイトル
水の星アクエリアス
01 0:00:00~0:00:14 移動要塞のコード(TYPE A)
02-01 0:00:16~0:01:21 アクエリアス45億年
02-02 0:01:21~0:04:40 アクエリアス45億年≪(スキャット)≫
03 0:04:46~0:08:18 ウルクの歴史≪(コーラス)≫
04-01 0:08:26~0:10:45 移動要塞
04-02 0:10:45~0:11:32 OVERTURE-序曲
05 0:11:41~0:13:45 古代とヤマト≪(ささきいさお)≫
06-01 0:13:52~0:16:14 冥王星海戦
06-02 0:16:14~0:17:34 ルガールJRの戦争
07 0:17:40~0:20:24 二つの愛≪(桑江知子)≫
08-01 0:20:28~0:24:13 水の星アクエリアス
08-02 0:24:13~0:26:01 神秘の星アクエリアス
09 0:26:08~0:27:39 FIGHTコスモタイガーⅡ
10 0:27:45~0:30:39 薄幸のディンギル少年
11-01 0:30:45~0:32:45 島を想う
11-02 0:32:45~0:33:18 島大介のテーマ≪(島の死)≫
11-03 0:33:21~0:33:46 島を想う
12 0:33:54~0:37:05 ヤマト葬送のテーマ
13 0:37:13~0:44:08 SYMPHONY OF THE AQUARIUS
14 0:46:05~0:47:09 F-1B 元祖ヤマトのテーマ≪(疑似ステレオ)≫
15-01 0:47:20~0:49:50 ラブ・シュープリーム~至上の愛~≪(八神純子)≫
15-02 0:49:56~0:54:14 アクエリアス45億年≪(スキャット)≫
16 0:54:23~0:55:30 F-1B 元祖ヤマトのテーマ≪(疑似ステレオ)≫

(Total: 55'30")

↑「MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―」へ戻る↑

 

MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199(COXC-1062) MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199(COBC-6481)

○概況と解説

『宇宙戦艦ヤマト2199』は、1974年の『宇宙戦艦ヤマト』をベースに、刷新されたスタッフと最新のアニメ技術で蘇った完全新作アニメーション作品である。全26話のテレビシリーズとして制作されたが、従来のアニメ作品と異なるメディア展開を行い注目を集めることとなる。2012年4月7日、全国10館で第一章(第1話・第2話)の先行イベント上映を開始。同時に店頭での一般流通に先駆けて劇場限定版BDが販売され、ビデオオンデマンドのインターネット配信も並行して提供された。以降、第二章から第七章まで4話ずつ順次公開していった。テレビ放送はその1年後の2013年4月7日からMBS・TBS系列全国28局ネットで開始され、最終的にはイベント上映に追いつく形となり、4つのメディアが同時に展開するという珍しい状況となった。この逆転の手法によって、旧来の熱心なファンに加えて、新しい視聴者層の獲得に成功している。
音楽は物故された宮川泰氏のご子息である宮川彬良氏が担当した。詳細は省くが、1974年版の劇伴の忠実な再現と魅力ある新曲の数々を披露し、本作を大いに盛り上げてくれた。ここで取り上げる『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199』は、本編を彩った宮川親子の代表曲を46分に網羅している。先行上映版の第六章「到達!大マゼラン」(第19話~第22話)と第七章「そして艦は行く」(第23話~第26話)の間、そしてCD『宇宙戦艦ヤマト2199 オリジナル・サウンドトラック Part.2』〈LACA-15302〉発売の翌月のことである。元々オリジナル・サウンドトラックCDの発売元は製作委員会にも名を連ねているランティスであるが、本盤は同社協力の下、日本コロムビアからのリリースとなっている。オリジナル・サウンドトラック盤の側面を持っているものの、商品カテゴリー上CDとの差別化が明確だったため販売許諾が下りたものとみられる。『宇宙戦艦ヤマト2199』関連では『宇宙戦艦ヤマト2199 ヤマト音楽団大式典2012』〈COCX-37867〉に次ぐ商品化であり、同社の参入は往年のファンから大きな喝采をもって迎えられた。


 本盤はかつての『ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ』(再発売で『MV SERIES』に改題)のコンセプトを継承して登場した。構成は本編の音響監督である吉田知弘氏が手掛けている。各楽曲のイメージに合せて劇中の名シーンを散りばめており、映像との融合性は極めて高く好編集となっている。使用楽曲も既発売の2枚のサントラCDとは全く異なる構成でまとめられているので、既にアルバムで聴いている人にも十分楽しめる内容である。
冒頭に「サスペンスA」を置いて「無限に広がる大宇宙」に繋ぐ辺りはアルバム『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』へのオマージュだろう。またTOPメニュー画面とBGMは「夕日に眠るヤマト」になっているのだが、同時発売の『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト』においても同様のシーンをチョイスしているのが興味深い。
今回は過去のシリーズに見られたストップモーションやスロー再生、スキャニメーションなどの映像の二次加工は施されていない。また主題歌やセリフを一切挿入しないところは1974年版に倣い踏襲している。
残念ながら他シリーズと同様に曲名は付されておらず、ジャケットにも記載はない。これに関しては詳細な「収録内容」を下に設けたのでそちらを参照されたい。


 本盤とオリジナル・サウンドトラックCDとの間に明確な違いが幾つかみられる。その筆頭として挙げられるのがマスタリングである。エンジニアは同社で展開中だったCDシリーズ『YAMATO SOUND ALMANAC』で優れた手腕を発揮している山下由美子氏が担当。BDではもちろん24bit/96kHzでのフォーマットで収録されている。劇中音楽のオリジナルマスターをリマスタリングしているので、媒体違いではあるがランティス版CDと聴き比べしてみるのもいいだろう。マスタリングの違いが如実にわかるはずだ。
一部楽曲には場面に応じて短縮編集が施されている。チャプター10「コスモタイガー(Wan・Dah・Bah)」、チャプター11から「探索機発進」「ブラックタイガー」、チャプター17から「デスラー登場」の4曲である。これは本盤制作時の映像使用が公開済みの第四章までと限られていたため、特に艦載機関連の楽曲が多いことから該当シーンの尺が足りず、惜しくも削られる憂き目に遭っている。「デスラー登場」は続く「ガミラス国歌「永遠に讃えよ我が光」(歌入り)」の繋がり感を考慮しての処理と思われる。
また本盤発売時点で2枚のオリジナル・サウンドトラックCDに未収録だった楽曲も少なくない。チャプター1「ヤマト大エンディング」、チャプター8から「ワープ」の2曲は、CD『宇宙戦艦ヤマト2199 オリジナル・サウンドトラック Part.3』〈LACA-15336〉に2ヶ月先行しての収録。そしてチャプター4「イスカンダルの女」チャプター16「白色彗星 (Disco)」、上述の「デスラー登場」の3曲は、CD収録曲とは別バージョンとなっている。このうち「イスカンダルの女」と「デスラー登場」の2曲は、純粋な音楽ソフトでの収録は2014年12月24日発売のBlu-ray audio『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海 オリジナル・サウンドトラック 5.1ch サラウンド・エディション』〈COXC-1105〉(日本コロムビア)まで待たねばならなかったが、ショートサイズの「白色彗星(Disco)」は本盤のみの収録となっている。なお当サイトでは便宜上曲名に「(Alternate Version)」を付けて同名曲と区別している。これも下記「収録内容」で確認してほしい。


 2013年7月24日にBD〈COXC-1062〉とDVD〈COBC-6481〉の両規格で発売された。発売イベントとしては、同年9月17日にヤマトミュージックビデオシリーズ発売記念と称して「ヤマトーク番外編 in 銀座山野楽器本店」が日本コロムビアの八木仁氏の司会・進行の元、吉田知弘氏と音楽ライターの早川優氏を招いて行われている。
多くのファンから好評を得た本盤は、これが弾みとなりオリジナルヤマトシリーズの復刻に並行して続編制作に着手することとなる。

 

○メディア/発売日/型番

DVD 2013年07月24日(COBC-6481

BD  2013年07月24日(COXC-1062

 

○収録内容

Ch. タイム 曲タイトル
夕日に眠るヤマト
01 0:00:01~0:00:16 ヤマト大エンディング
02-01 0:00:22~0:01:23 サスペンスA
02-02 0:01:23~0:03:03 無限に広がる大宇宙
03-01 0:03:07~0:04:20 ヤマト前進
03-02 0:04:21~0:05:14 絶体絶命
04 0:05:19~0:06:52 イスカンダルの女≪(Alternate Version)≫
05 0:06:57~0:08:21 夕日に眠るヤマト
06-01 0:08:27~0:09:18 サスペンスB
06-02 0:09:20~0:10:18 ヤマトのボレロ
07 0:10:20~0:12:47 地球を飛び立つヤマト
08-01 0:12:51~0:13:39 ワープ
08-02 0:13:42~0:15:26 悲愴なヤマト(弦)
09 0:15:31~0:17:38 哀しみのヤマト
10 0:17:44~0:19:13 コスモタイガー(Wan・Dah・Bah)
11-01 0:19:17~0:19:51 探索機発進
11-02 0:19:51~0:20:55 敵宇宙船の出撃
11-03 0:20:56~0:22:27 ブラックタイガー
11-04 0:22:30~0:24:02 大河ヤマトのテーマ
12-01 0:24:08~0:25:07 ハーモニカ(真赤なスカーフ)
12-02 0:25:07~0:26:04 哀しみのスカーフ
13 0:26:09~0:27:46 哀しみのBG
14 0:27:52~0:29:29 時計仕掛けの虜囚
15 0:29:34~0:31:22 ファースト・コンタクト
16 0:31:27~0:33:19 白色彗星(Disco)
17-01 0:33:24~0:34:21 デスラー登場≪(Alternate Version)≫
17-02 0:34:22~0:36:13 ガミラス国歌「永遠に讃えよ我が光」(歌入り)
18 0:36:17~0:37:57 ガミラス次元潜航艦
19 0:38:02~0:39:47 ヤマト渦中へ
20-01 0:39:52~0:40:56 大志
20-02 0:40:56~0:42:40 大志(若者よ大志を抱け)
21 0:42:46~0:43:54 元祖ヤマトのテーマ

(Total: 43'54")

↑「MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―」へ戻る↑

 

MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199 PART2(COXC-1073) MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199 PART2(COBC-6541)

○概況と解説

 復刻によって現代に甦ったBGV作品『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト』と同時発売された新作『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199』はファンに好評を持って迎えられた。その結果として同作の第2弾である本盤のリリースに繋がったことは想像に難くない。既に2013年8月24日公開の先行上映版である第七章「そして艦は行く」から約半年が過ぎており、その間にCD『宇宙戦艦ヤマト2199 オリジナル・サウンドトラック Part.3』〈LACA-15336〉(以下、『「ヤマト2199」サントラ3』)が発売され、MBS・TBS系列全国28局ネットにて放送されたTVシリーズも9月に終了していたが、ヤマトサウンドは本盤を皮切りに新たな展開をみせていくのである。


 本盤の収録映像は前作 『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199』の続きで、先行上映版の第四章「銀河辺境の攻防」第14話「魔女はささやく」からスタートしている。最終章である第七章までのダイジェスト映像に合わせた代表的音楽でまとめられている。制作スタッフは前作に引き続き参加しているため、基本コンセプトも踏襲している。ただし物語も終盤に近いためか一曲に複数のエピソードから編集する手法は少なくなっている。
また前作と同様に一部楽曲に短縮編集が施されている。チャプター8の2曲目「美しい大海を渡る」は構成上フルート部の2コーラス目をカット。チャプター3の2曲目「月のクレーター (リズム入り)」は後奏に編集が加えられている。ただしこれは既発売CD『宇宙戦艦ヤマト2199 オリジナル・サウンドトラック Part.1』〈LACA-15248〉に収録された同曲の後奏のミックスが雑でやや未完成な印象を受けることから、完成度は本盤収録の方が高いと言えよう。


『宇宙戦艦ヤマト2199』の劇伴BGMは二度に渡って録音されている。オリジナルTVシリーズ第1作『宇宙戦艦ヤマト』の劇伴の再現に主眼を置いた第1回録音分と、第七章用に追加された第2回録音分である。制作当初は劇伴の収録は一度のみとされていたが、追加録音はクライマックスに向けて新曲が欲しいという出渕裕総監督の要望を受けての結果によるものだ。これら詳細は「宇宙戦艦ヤマト2199 オリジナル・サウンドトラック Part.3(OS-08)」の項に譲りたいと思う。
本盤はこの第2回録音分の新曲を中心に収録している。その中でも注目すべきは、チャプター7を構成する新曲の3曲「帝都防衛戦(「ヤマト渦中へ」バリエーション)」「崩れゆく総統府~希望」「虚空の邂逅」と、チャプター14「地球の緑の丘(旅立ち~帰還、そして明日への希望)」などだろう。これら楽曲は本編映像からお分かりの通り映像と音楽が見事シンクロしているのが特徴である。あたかもフィルムスコアリングで作られた印象があるが、実写映画と違い絵コンテ段階で尺が細かく決められているためである。まさにアニメ作品ならではの技法と言えるだろう。この音楽のタイミングの合致が映像表現を補佐する重要なファクターとなり、連続アニメの所謂“溜め録り”と称される凡庸BGMでは得られない演出の深みが増した名シーンに昇華している。
また本盤リリース時点でCDアルバム未収録曲が2曲収められている。1曲はチャプター11の1曲目「真赤なスカーフ」のインストゥルメンタルアレンジで、オリジナル『宇宙戦艦ヤマト』のBGM「TM-2 真赤なスカーフBG」の再演奏版である。もう1曲は上記のチャプター14収録の先行上映版及びBD&DVD版のラストを締めくくった「地球の緑の丘(旅立ち~帰還、そして明日への希望)」。こちらはCD『「ヤマト2199」サントラ3』収録の同曲と異なるバージョンで、エレクトリック・ギターをトラックダウンで抜いたテイク、すなわち本編で使用された本命曲である。まさに本盤の白眉と言っていいだろう。当サイトでは明確な別テイクであることから曲名に「(Alternate Version)」を付けて区別している。こちらは下記「収録内容」を参照していただきたい。


 2014年2月26日にBD〈COXC-1073〉とDVD〈COBC-6541〉の両規格で発売された。
『MV SERIES 宇宙戦艦ヤマト2199』の2枚は、サントラCDに比べてよりバランスの良い構成と46分という長過ぎず短過ぎない収録時間が魅力だ。そしてBDではCDを凌駕した音声フォーマットによる高音質を気軽に楽しめる。未見の方にはぜひとも名場面映像をお供に『宇宙戦艦ヤマト2199』の壮大な音楽世界に身を委ねてほしい。

 

○メディア/発売日/型番

DVD 2014年02月26日(COBC-6541

BD  2014年02月26日(COXC-1073

 

○収録内容

Ch. タイム 曲タイトル
無限に広がる大宇宙(コーラスのみ)
01 0:00:01~0:00:15 大エンディング(弦)
02-01 0:00:19~0:01:27 魔女はささやく
02-02 0:01:30~0:02:54 魔女はささやく(呟き)
03-01 0:02:57~0:03:26 星が見えた
03-02 0:03:29~0:04:38 月のクレーター(リズム入り)
03-03 0:04:40~0:06:01 宇宙の静寂
04-01 0:06:07~0:06:45 誰もいない街
04-02 0:06:48~0:07:39 哀しみのヤマト(オーボエのみ)
04-03 0:07:41~0:09:09 銀河航路 BG
05-01 0:09:14~0:10:39 艦隊集結
05-02 0:10:43~0:12:42 元祖ヤマトのテーマ
05-03 0:12:46~0:14:34 独裁者の苦悩
06 0:14:39~0:16:17 無限に広がる大宇宙(コーラスのみ)
07-01 0:16:22~0:17:51 帝都防衛戦(「ヤマト渦中へ」バリエーション)
07-02 0:17:55~0:18:46 崩れゆく総統府~希望
07-03 0:18:50~0:20:46 虚空の邂逅
08-01 0:20:51~0:22:35 美しい大海を渡る(弦)
08-02 0:22:41~0:24:08 美しい大海を渡る
09-01 0:24:14~0:26:21 孤高のデスラー
09-02 0:26:27~0:28:29 碧水晶
10-01 0:28:38~0:31:17 デスラー襲撃
10-02 0:31:20~0:32:34 膠着する戦闘
10-03 0:32:36~0:34:20 第二バレラス
11-01 0:34:26~0:36:08 ≪真赤なスカーフ BG(TM-2)≫
11-02 0:36:12~0:36:51 ショッキングなスカーフ
12-01 0:36:58~0:38:21 大いなる愛(導く魂)
12-02 0:38:26~0:39:26 眠れる想い
13 0:39:32~0:41:07 哀しみ(沖田の死)
14 0:41:13~0:44:29 地球の緑の丘(旅立ち~帰還、そして明日への希望)≪(Alternate Version)≫

(Total: 44'29")

↑「MV SERIES―ヤマト・ミュージック・ビデオ・シリーズ―」へ戻る↑

 


・「概況と解説」担当:
新造戦艦アンドロー梅田MV-01MV-02MV-03MV-04MV-05MV-06MV-07

・「EX解説」担当:

(敬称略)

Copyright © 2012 ヤマト音楽集.

トップに戻る